シロアリ

シロアリとアリは似ているけど、全く違う性質の生物でした

シロアリは害虫なの?

シロアリとアリの姿は似ていますが、両者は全く違う生物です。シロアリは、害虫という印象が強いですが、調べると、印象は好印象に変わりました。この記事では、シロアリとアリの性質や食性等を比較しながら、シロアリについて紹介しています。

1.シロアリとアリは、全く違う生物だった

シロアリは、アリという名前がついていて、アリのような姿をしていますが、実はアリではありません。

シロアリとアリを比較してみましょう。

 

1-1.シロアリとアリの変態形式

アリは、卵から孵化(ふか)しても炊きたてのご飯粒のような形をしていて、自力では生活できません。アリは、孵化した後で「さなぎ」になる「完全変態」の昆虫だからです。

シロアリは、卵から孵化すると、既に手足や触覚、はねが備わっている「不完全変態」昆虫です。

 

1-1-1.完全変態と不完全変態とは?

昆虫は、成体とは異なる形で生まれてきます。この時に幼虫から「さなぎ」を経て成体になる場合を完全変態(かんぜんへんたい)と呼び、「さなぎ」にならないで成体になるものを不完全変態と呼んでいます。

完全変態の幼虫は、成体とは、かけ離れた形(大抵は、イモムシのような形)をしていますが、不完全変態の幼虫は、はねや手足が備わっていて、脱皮を繰り返して成虫の姿に近づいていきます。

 

1-1-1-1.完全変態と不完全変態昆虫の出現時期

完全変態昆虫は、約4億8,000年前に出現しています。(チョウ、カブトムシ、ハチ、ハエ等)
不完全変態昆虫は、約3億5,000年前に現れました。(バッタ、ゴキブリ、カマキリ、ナナフシ等)

不完全変態のシロアリは、アリよりも1臆3,000年も古い時代から地球上に生息していたのかもしれません。

 

1-2.シロアリとアリの食性

多くのアリの食べ物は、肉食ですが、様々なものを食べるため、雑食と言ってもいいでしょう。

これに対して、シロアリは、木材などの死んだ植物を食べます。

死んだ木材には、生木よりもセルロース(炭水化物)が多く含まれていますが、シロアリの腸内には、植物細胞の細胞壁や植物繊維の主成分になっているセルロースを分解する微生物が共生しているためです。

セルロースは、ブドウ糖の結合方法がデンプンと違うため、人や普通の動物には分解できませんが、シロアリは腸内の微生物のおかげで枯れ木を食べることができます。

草食動物の多くは、分解しにくいセルロース(細胞壁)を避けて、たんぱく質や脂質を栄養源にしています。

牛や馬もシロアリと同じように微生物と共生しているため、セルロースからも栄養を摂れますが、セルロースを主食とするシロアリの単位当たりのたんぱく質の量は牛肉以上に豊富です。

 

そのため、シロアリは、他の動物の重要な栄養源になっています。

 

2.まとめ

害虫イメージのシロアリ害虫イメージのシロアリ

一見すると、シロアリは、アリの一種だと見えてしまいそうですが、全く違う生物だということが判ったでしょう。

 

2-1.シロアリとアリの従来の印象

■アリは、「害虫退治をする」ことや、「勤勉」という印象が強い「(益虫)」
■シロアリは、「家を食い荒らす(害虫)」

 

2-2.シロアリの現在の印象

シロアリは、枯れ木などの地球資源を有効に活用する生物で、将来の食料難を克服する有力な候補

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