アリ

ヒアリには、新しい土地に侵入やすくて定着しやすい特性があった

トゲが痛そう

刺されると火のように熱い、つまり強烈に痛いと言われるヒアリですが、新しい土地に侵入しやすい性質を持っていました。また、一度定着してしまうと撲滅は難しいと言われています。この記事では、これらの理由を分かりやすく紹介しています。

ヒアリの国内定着は迫っている

ヒアリは、流通が盛んになるにつれて分布を広げているアリです。

南米で生息していたヒアリは、20世紀前半頃から北米に侵入した後、21世紀には、南半球のオーストラリアやニュージーランド、アジアの中国や台湾に分布域を広げています。

日本でも、2017年6月には兵庫県尼埼市ではじめて確認され、その後各地で確認情報があります。

2019年10月には、東京湾の青海ふ頭で50匹超のヒアリの女王が確認されて大騒ぎになりましたが、幸いにも季節的な要因もあって、定着には至らなかったようです。

ヒアリは、特定外来種に指定されていますが、ヒアリは1度入り込むと撲滅が難しいと言われているため、侵入情報には敏感にならざるを得ないのでしょう。

ヒアリが侵入しやすい理由と定着しやすい理由

ヒアリの驚異は、刺された時の痛さやアナフィラキシーショックの他に、新しい土地へすごいスピードで定着することです。

ヒアリが侵入しやすい理由

普通のアリの巣には、女王アリは1匹の単女王制ですが、ヒアリの場合は、遺伝子によって、数匹でコロニーを形成する多女王制があります。

ヒアリが貿易などで他国に侵入する場合、例えば土砂の運搬時にヒアリが入り込むと、単女王制よりも、多女王制の方が女王アリの侵入確率は高くなります。

1匹よりも、数匹いる方が侵入確率が高くなるのは当然でしょう。

新しい土地で定着するには、働きアリだけでなく、女王アリも必須だからです。

「多女王制」の場合は、働きアリだけでなく、女王アリもコロニー内に散在しているため、運搬する土砂内に含まれる確率は高くなります。

これが、他の外来種のアリに比べて侵入しやすい理由です。

ちなみに、海外に進出したヒアリは「多女王制」と言われています。

侵入したヒアリが定着しやすい理由

ヒアリの驚異は集団で毒針を使って攻撃することです。ヒアリは、毒素をエサなどから調達するのではなく、体内で自己合成しています。

ヒアリは、自分で毒素を作れるため、どんな土地に行っても猛毒を持っています。

つまり、見知らぬ土地に行っても強力な武器を携えているため、新しい土地の新しい敵に遭遇しても打ち勝つ確率も高くなるです。これが、侵入したヒアリが定着しやすい理由です。

ヒアリの毒

ヒアリの毒は、アルカロイド系のソレプシンです。通常アルカロイド系の毒は、主に植物や微生物の体内にあります。

フグ毒のテトロドトキシンもアルカロイド系ですが、フグは体内で毒素を作れないため、エサから毒を調達しています。

ヒアリの毒はアルカロイド系ですが、体内で作れるため、毒素を持つ植物や微生物が存在しない新しい土地でも影響しません。

まとめ

ヒアリが新しい土地に侵入しやすい理由は、女王アリが1匹ではなく、数匹の場合があることです。

女王アリが複数いると、コロニー内に散在しているため、土砂などの運搬時に、女王アリと働きアリが運搬する土砂内に入り込む確率が高まるからです。

新しい土地に侵入したヒアリが定着しやすい理由は、アルカロイド系の強力な毒素を体内で作り出せるからです。

一般的には、アルカロイド系の毒は、毒素を持っている植物や微生物からエサとして、体内に取り込みます。

自分で毒素を作れるヒアリは、常に強力な武器を携えていることになります。

ABOUT ME
nature observation
Nature Observationのサイトは2名で運営しています。一人目は写真撮影と白鳥が好きで日本全国を車で飛び回っています。最近は、無料ブログを作って楽しんでいるようです。二人目は、昆虫好きですが、写真は素人、白鳥や花の本を読んで知識は増えてきました。最近は、主にデジタル関連の、判っていそうで判りにくい内容をズバッと紹介するサイトも手掛けています。二人とも趣味の世界を謳歌している中高年のおじさんです。
スポンサーリンク