一見するだけでは分からない、鳥たちの様々な夫婦形態

おしどり夫婦

水鳥のオシドリの夫婦は、仲睦まじい夫婦の代名詞ですが、野鳥のオシドリは、毎年ペアを変えていました。逆に、鶴の夫婦は、20年から30年間も同じ夫婦で過ごして添い遂げると言われています。この記事では、鳥の夫婦形態の実態を紹介しています。

鳥の夫婦形態

カモ類は、オシドリに代表されるように繁殖期(晩秋から翌年の繁殖期)になると、番(つがい)で夫婦仲良く行動します。

ところが、鳥の夫婦形態は、様々で、見た目とは異なるようです。

鳥の夫婦形態には、色々な形があると分かってきたのは、野鳥に金属やプラスティック製の「標識リング」をつけて、それぞれの個体が識別できるようになってからです。

このような調査を始めてから、個体の年齢・生息場所・移動先・家族形態や夫婦のきずななどがはっきり判るようになりました。

鳥の社会も、一見するだけでは実態を見ていることにはならないようです。

毎年ペアを変えるオシドリの夫婦

オシドリ夫婦という呼び方は、仲睦まじい夫婦の代名詞ですが、実際の野鳥のオシドリは、毎年ペアを変えていました。

野鳥のオシドリがペアの時には、どこにいくのも一緒です。

ところが、春が来て子育ての季節になると、オスはメスのもとを去ってしまいます。

そのため、残されたメスは、子育てに専念します。但し、オシドリ夫婦が別れるのは、次のような理由の為とも言われています。

《野鳥のオシドリ夫婦が別れる理由》

  1. 子育ての時にカラフルなオスが近くにいると目立ちます。そのため、オスは、母子から離れて、子供たちが敵に見つかりにくくしている(人の想像です)。
  2. オシドリのヒナは、孵化すると直ぐに自力で餌を採れるため、食べ物を運ぶ役割のオスはいらない。(メス親は、1匹でヒナの面倒をみるため大変です)。

野鳥のオシドリは、翌年になると別の相手とペアを組みます。オシドリ夫婦は、毎年新たな相手と結婚してしまいます。人間が考えているオシドリ夫婦とは、随分違うようです。

添い遂げるツルの夫婦

野鳥のオシドリ夫婦に比べて、鶴の夫婦は、どちらかが死んでしまうまでは、一生同じ相手と番(つがい)で過ごすと言われています。

鶴の夫婦は、出かける時も、遊ぶ時も寝る時も一緒で、しかも、1日に数回も求愛ダンスをして、絆を確かめ合います。鶴の寿命は20-30年もありますが、この間ずっと一緒に過ごします。

《鶴の夫婦の事情》
鶴の夫婦は、一度に産む卵が1-2個と少ないだけでなく、子育ても夫婦2羽がかりで時間をかけて行う必要があるためと言われています。ちなみに、オシドリの卵は一度に10個程度も生まれます。
鶴は少ない子供たちを育て上げるため、1年かけて、食べ物の獲り方や飛び方、安全なねぐらの確保の方法など生き抜くための知識を教え込みます。

鶴のように、終生夫婦で仲良く連れ添う鳥には、オウムやインコ等もいます。ハクチョウも、このような分類に入るのかもしれません。

まとめ

オシドリ夫婦という言葉は、仲睦まじい夫婦という意味ですが、野鳥のオシドリ夫婦の様を見て、人がかってに命名したものです。

ところが、しっかりした調査をすると、野鳥のオシドリは、毎年ペアを変えていました。それとは、逆にツルの夫婦のように、最後まで一緒に添い遂げる鳥の夫婦もいます。

野鳥の夫婦の形態はさまざまですが、このように種の違いで異なる夫婦形態は、野生で子孫を残すために一番適した方法なのでしょう。

もっと多くの個体を調査すれば、個別の夫婦形態も見えてくるかもしれませんね。

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