アリ

アリの巣内の様子を観察する容器と必要な準備など

部屋の内部観察

この記事では、研究者が勧めるようなガラスや樹脂で巣を挟み込んだような観察容器について紹介しています。子供の頃に目的もなしに作った容器では、直ぐに飽きてしまいますが、しっかりした観察目的をもって長期間対応する方には参考になるでしょう。

アリの飼い方(必要な準備と処置)

アリの研究者の本によると、アリを観察するのに土は余分です。

観察できるように透明なプラスティック製の蓋がしまるものであれば良いようです(息ができなくなるので完全密閉は避けてください)。

大きさは弁当箱程度のものでOKです。

この中に、女王アリ1匹と水分補給のための水を含んだスポンジを入れます。

エサは蜂蜜を水で薄めたものを準備します。(女王アリは、交尾したオスの精子を体の中に蓄えているため、1匹で産卵できます)

暫くすると産卵するのでエサの準備をします。エサ(ハチミツ)は、小さな入れ物に入れて簡単に交換できるようにします。

産まれた卵は、さなぎになった後で成虫の働きアリになります。

巣内には、まだ働きアリはいないので、全て女王アリが、1匹だけで対応します。この時の女王アリの仕事は、卵やさなぎの世話と、部屋の掃除、産卵などです。

虫等を小さく刻んだエサも準備して、ハチミツと交互に与えると早く成長します。

エサのハチミツは水と混ぜると変質するため、エサをやるたびに交換して下さい。

尚、容器内はアリの排泄物やエサなどから、カビが生えるので、時々掃除をしなければなりませんが、アリの数が増えてくると、蟻酸の影響なのか(?)カビも生えなくなります。

3年も経つとアリの数は増えるので、このような小さな容器では手狭になります。

そのため、本格的に観察できる容器を作ることになります。結論から言うと最初から、その本格的な観察容器を作った方が面倒はないと思います。

本格的な観察容器

本格的な観察容器と言っても、それ程すごいものではありません。平置きタイプと、縦置きタイプを紹介します。

平置きタイプ

大きさは25×35㎝程度で、厚さは10mm程度のものです。

これを平置きして上と下から観察できるようにしたものです。上と下は透明な樹脂やガラスです。そして、その上下の樹脂などの間には10mm程度の細い角材(長さは多種準備します)を入れて部屋を作ります。

作り方は、下側の樹脂(またはガラス)の上に、平置きした角材を載せます。この角材は部屋の壁や通路の壁に相当するものです。あらかじめレイアウトを考えて、それに合った角材の長さのものを準備します。

そして、接着剤で角材と樹脂を接着します。最後に上蓋(樹脂またはガラス)をかぶせて完成です。

アリの観察容器のレイアウトで気をつける点を次にまとめます。

  1. 女王アリの部屋は独立させる(ドアのない別部屋)。この部屋でも水分補給できるように整えます。
  2. 女王アリの部屋の隣に少し大きめの部屋を作る。(ここが巣になります、ここに水を含んだスポンジを置いてください)
  3. 迷路のように入り組んだ通路を作る。
  4. 迷路の先には運動できる広場を作る。ここにエサ場も造ります。

このような準備をして直射日光のあたらない暖かい場所に置きます。そして、①と②の上に厚紙で覆いなどをすると、蟻が落ち着いてくつろげるスペースになります。

縦置きタイプ

平置きタイプでは、土がなくてアリが巣穴を掘るところが観られないと思う方は、縦置きタイプがお勧めです。

これも樹脂やガラス製の透明な板2枚を1㎝ぐらいの間隔で合わせたものです。ここにパーライトと呼ばれる白い人口土を半分ぐらい入れます。

パーライトは貝殻を焼いて細かくしたものです。そのため、土と違いカビなどは生えませんし、ガラスもきれいに保てます。その上、黒いアリとの区別がついて観察しやすい利点があります。

1㎝の間隔にしたのは、穴を掘っても両側から透けて観ることができるからです。

この縦置きタイプは、両側の透明板をしっかり固定するための木枠を作る等の工夫が必要です。

アリを飼った思い出

私は、子供の頃、色々な虫を飼っていました。

アリも当然飼育したことがありますが、次のような有様でした。しっかりとした目的意識がなかったため、直ぐに飽きて、放り出してしまいました。

子供の頃に作ったアリの観察容器

大きな四角いガラス製の金魚の水槽でした。金魚の水槽に庭の土を1/3ぐらい入れ、石や木等も入れて形を整えてから、庭で捕まえたアリを入れました。

今から考えると、全て働きアリだけです。

女王アリが産卵してコロニーを作っていることは知っていましたが、そんなことはどうでもよくて、アリの巣穴を断面観察できれば良かったのです。

水槽の上側は、ガラスの蓋(ふた)で覆われていますが、隅の1カ所には蓋がとれるように大きな隙間があります。そこは、紙などで隙間を埋めました。

この水槽に入れたアリは数10匹程度です。最初は、水槽を登って逃げ出そうとしますが、暫くすると穴を掘り始めます。アリ同士が争いをしなかったのは、恐らく、同じ巣穴のアリだったからでしょう。

数日経過したころに、アリのエサと称して、蜘蛛等を入れました。アリが蜘蛛を襲う様子をみてわくわくしました。残酷ですが、当時の子供達にとっては、この程度のことは普通の遊びでした。

この頃になると、アリの巣穴を断面でみることもできるようになりましたが、殆どのアリは、何かの陰に隠れるようにして、動かなくなっていました。(本当は、これも貴重な観察データですが、当時は気が付きませんでした)

その後は、つまらなくなって、庭に金魚鉢をひっくりかえして、アリは、土といっしょに破棄してしまいました。飼っていたアリのことなど、全く無頓着でした。

まとめ

私が子供の頃は、アリの観察用具なんてみたこともありませんでしたが、ホームセンターに、アリの観察容器が販売されていました。

恐らく、研究者などが著作した書籍などのおかげで、多くの人に認知されるようになったのでしょう。販売容器に入れる、白い人工土も衛生的で便利そうです。

但し、その翌年にはなかったため、売れなかったのかもしれません。

大抵の研究者は、女王アリがいることを前提に観察容器の説明をしていますが、私は、コロニー内の女王アリを見たことがないので、本音を言うと、女王アリの捕まえ方から、教えて欲しいと思っています。

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