植物のヤニが固まってできた琥珀(こはく)の中に大きく膨らんだダニが発見されました。琥珀内には、動物の血を吸って膨れあがったダニとともに恐竜の羽毛も同時にあったことから、恐竜の血を吸っている時に、琥珀に閉じ込められたと推定されています。
恐竜の血を吸っていたダニの発見経緯
琥珀(こはく)は、ネバネバした樹液が長い年月をかけて固まったものです。琥珀内は、生きていた時の姿のままの状態で保存できます。しかも琥珀は、薄い茶色のため透き通って見えます。
そのため、封じ込められた小さな虫等は発見しやすいし、標本を破壊しなくても解析できます。
つまり、琥珀内の標本は、理想的な環境で保存されたサンプルです。
昆虫学者(アメリカ自然史博物館)のデビッド・グリマルディ博士も、そんな琥珀を求めて、私的にミャンマーの琥珀を収集していました。
そんなコレクションを確認していた博士が、琥珀内に、膨れ上がったダニを見つけたことが貴重な発見の発端でした。
その琥珀内には、血を吸って膨れた8本足のダニと、ともに血を吸われた幼い恐竜の羽毛も閉じ込められていました。
これは、ダニが恐竜の血を吸っていたという間接的な証拠です。
恐竜とダニの関係
琥珀内の分析の結果、羽毛はハチドリぐらいの小さな肉食恐竜(ナノラプトル)のものと推定されています。
この小さな肉食恐竜は、樹上で生活しているタイプで、ダニに血液を吸われた直後にネバネバした樹液に捕らえられて琥珀内に、ダニとともに保存されたものと思われます。(デビッド・グリマルディ博士談)
恐竜とダニとのストーリー
恐竜とダニとの関係は、今から、9900万年も前の、2つの標本の状態から博士が想像した出来事です。
そんなストーリーまで連想させる分析は、本当に楽しいでしょうね。(うらやましい!)
尚、ダニが吸った恐竜の血液は、既に石灰化していたそうです。ジュラシックパークの映画のようにDNAを復元して、恐竜を復活させることは、現時点では実現していませんが、過去にできなかったことも技術の進歩でできるようになったのですから。
根拠はありませんが人間は、古生物も、技術の進歩で復活させてしまうだろうと考えるようになりました。
まとめ
マスコミでは、AIの脅威が話題になっていますが、私は、人間という生物の能力には限界がないのではないかと思えてなりません。
何故か、9900万年も前の「恐竜の血を吸っていたダニの標本」を想像すると意味もなく様々な連想が湧いてきてしまいます。
人間の底知れない可能性を信じています。将来は、映画になったこと、つまり人が考えたことは、実現してしまうでしょう。これは、私の妄想です。