鳥が空を自由に飛ぶための翼の仕組み

つばさで飛ぶ鳥

鳥は、大空を自由に羽ばたけます。人は、飛行機を発明して飛べますが、鳥が大空を羽ばたくこととは大きな隔たりがあります。鳥の翼にはどんな仕組みがあるのでしょう。この記事は、鳥の翼にかかる力を模擬化して、加わる力を分かりやすく紹介しています。

鳥が自由に飛ぶための翼の仕組み

人は昔から大空を飛びたいと願ってきました。現在では、高速移動手段として飛行機や、ヘリコプターなどがありますが、大空を自由に飛ぶ感覚とは程遠いものです。

しかし、翼を持っている鳥は実現しています。

翼のある鳥は、どのようにして飛行しているのでしょうか?

鳥が持っている飛ぶための力

鳥が、飛ぶ時には、次のような力がかかっています。

体を空中に支える力「揚力(ようりょく)」  体重分の下向きの力「重力」
前に進む力「推力」  妨げる力「抗力」

鳥の翼は、上面が膨らんでいるような形をしていています。

鳥の翼に衝突した空気は、翼の上側と下側に分かれて流れますが、翼の後方で合流します。この時、翼の上側の空気の層は、次の理由から、下側の空気の層よりも速く流れています。

翼の上側の空気が下側よりも速い理由

実験によると、翼の上側と下側の空気は翼の後方で合流しますが、上側の翼が膨らんでいるため、空気は翼の周りを循環します。(鳥が左向きに飛んでいる場合は、翼の周りには時計回りの空気の循環層ができています)

そのため、翼の下側では、左から流れてくる空気と、循環によって逆向きに流れる空気の層が合算されることになります。(つまり、翼の下側の空気は、上側よりも速度が遅くなります)

このように、翼の上と下で空気の流れる速度に違いが生じると翼に力が働きます。そして、上側の空気が下側の空気よりも速い時に生じる力が「揚力(ようりょく)」です。

むむむ? と思われる方が多いと思います。

実は、かなり説明を省いています。

揚力を説明するには、ベルヌーイの定理という流体工学などでてくる理論を使って計算すると確認できますが、ここでは省略しています。

ベルヌーイの定理とは?

ベルヌーイの定理は、スイスの物理学者(ダニエル・ベルヌーイ)が、流体の流れの速さと圧力との関係を実験で確認して、「流体の速度が増えると圧力は低下する」ことを発見したものです。この時、ベルヌーイ氏は、流体の速さ・圧力・外力との関係を式で表しています(ベルヌーイの式)

このベルヌーイの定理(含む、ベルヌーイの式)によって空気の流れや液体の流れが、理屈(物理の法則)で説明できるようになりました。

ベルヌーイの定義についての細かい説明は割愛して「流体(空気や液体等)の速度が増えると圧力は低下する」という部分だけを使わせて頂きました。

鳥の翼の内容に戻ります。

鳥の翼は、上部が膨らんだ形状をしていて、上側の空気の流れは、翼の下側の空気よりも速く流れています。

ベルヌーイの定理によると、翼の上側の流れの速い空気の層は、翼の下側の流れの遅い空気の層よりも圧力が低いことが判ります。

このため、翼を上に引っ張って鳥の体を支える力(揚力)が働いて浮き上がることができるのです。

このように、鳥が飛ぶための揚力は、前方に進む速度の大きさと、上側が膨らんだ翼の形から生み出されています。

まとめ

鳥の翼には、空を飛ぶための仕組みが盛り込まれていました。

人は、鳥の翼の盛り上がった形状や、科学者たちの実験に基づく定理等から物理学でも飛ぶための理論が説明できるようになって、飛行機やヘリコプターを作ることもできるようになりました。

しかし、自然界の生き物たちは、ベルヌーイの定理なんて知りませんし、実験もしていません。本当に生物の能力には驚かされます。

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