スズメはどこにでもいて身なりは地味な小鳥です。鳴き声は「チュンチュン」と騒がしいですが、目立ちません。誰でも知っている鳥ですが、あまり注目されていません。しかし、スズメは人間のことを注意深く観察しています。そんな、スズメのことを紹介します。
スズメが群れで鳴きながら食事をする理由
スズメは、大抵は群れで一緒に行動します。
いつも「チュンチュン」と騒がしく鳴いています。もちろん、食事をする時もピョンピョンと飛び跳ねながらエサに近づいて「チュンチュン」と鳴きながらエサをついばんでいます。
ところが、猫などが近くにくると、一斉にシ~ンと静まりかえります。
これは、危険が迫っているのでお互いに注意しようとアンテナをはってピリピリしている状態だからでしょう。そして、何かが起こると、一斉に飛び立って逃げてしまいます。
こんなことは、1匹で行動していてはできません。群れなら、お互いが、ある程度広い範囲で危険を知らせるセンサーになるからです。
スズメがいつも群で騒がしいのは、他のスズメへの合図だったからです。
スズメが、群れで鳴きながら食事をしている理由は、今は安全に食事ができるという合図を交わしていたのでしょう。
スズメは何故、民家付近で生活するのか?
スズメは、常に人を警戒しています。特に日本にいるスズメは人に対する警戒心が強いようです。
理由は、日本人が稲作民族のために稲穂を食べるスズメを害鳥として扱ってきた長い歴史が影響していると考えられています。
しかし、スズメたちは危険な人間の傍で生活することを選びました。それが証拠に、過疎で人口が減って人がいなくなった地区では、スズメもいなくなると言われています。
スズメが民家の近くで生活する理由は、他の危険な動物が少ないためと考えられています。
面白いことに、タカの一種である「サシバ」や「ハチクマ」という「猛禽類(もうきんるい)」が棲んでいる森を調査した結果、その森にはスズメが生息していることが多いというデータもあります。
スズメが、襲われる危険のある生物の近くに棲む理由
スズメは、なぜ、危険な人里や猛禽類が生息している森に棲むことが多いのでしょうか?
理由は、スズメの卵やヒナを襲う生き物が、人里や猛禽類が生息しているエリアには、少ないためと考えているからです。
人里にも、人がペットにしている危険なネコは沢山いますが、自然界にはヘビや、ネズミ、イタチ等、様々な天敵が潜んでいます。
それに比べると、人間や、猫、猛禽類等からの攻撃は、ある程度決まっていて、対応しやすいのでしょう。
まとめ
スズメが生き残るために選んだ食事の方法とすみかについて、紹介しました。これらはあくまで、人の考えた内容です。本当にスズメが、そう思って行動しているのかはわかりません。
ちょっと気になるのは、スズメを見かけなくなったという情報です。確かに、スズメは少なくなっているのかもしれません。
昔の民家に比べて、現在の住居は、すずめが入り込める隙間が減っているし、森に行っても、スズメを襲う生物の数が減少してきたのかもしれません。
そう考えると、スズメは人里を離れたのかと考えることもできますが、スズメという種が減っているのかもしれません。