花・野草

清楚で魅惑的なカタクリの花

カタクリ

カタクリの花は、春の妖精と呼ばれて、万葉の時代から慕われています。多くの市町村から町の花に指定していますが、生存域が減少しています。カタクリの花の魅力と、アリとの共生関係による、種子の運搬方法等を紹介します。楽しいひと時を過ごせるでしょう。

清楚で魅惑的なカタクリの花とは?

カタクリという花は、ニリンソウなどとともに「春の妖精」と呼ばれます。私はカタクリという花も知りませんでしたが、はじめてカタクリを見た時には、美しさに感動する程でした。

もう、とっくにカタクリの花が咲く季節は過ぎてしまいましたが、ちょっとうす暗い落葉樹林の下に、春の陽が射し込んだあたりに咲きます。10㎝程の背丈の先にうつむいたような薄紫色の花をつけます。(この記事は2017年7月の記事をリライトしたものです。季節がマッチしていませんがご容赦下さい。)

カタクリの花は、キリっとしていて、清々しくて、清楚(せいそ)できれいで、しとやかさがあります。

女性に例えると、若くて前向きで何に対しても真正面に向き合う活動的な人のようですが、そんな風に見えて、ちょっと控え目なお嬢さんのイメージもあります。

カタクリの花は、万葉の時代には歌に詠(よ)まれています。また、多くのハイカーや登山者たちからも慕われている花です。

現在では多くの市町村から町の花に指定されていますが、絶滅危惧種に指定する都道府県も多く、存続が危ぶまれている花です。

カタクリの開花までの道のり

カタクリは、発芽しても直ぐには花をつけません。

発芽して1年目は、芽を出すだけです。2年目から7年目ぐらいは、春さきに楕円形の1枚の葉をつけて、鱗茎に栄養を蓄えることに専念します。

やがて、2枚目の葉がついた頃に、やっと花を開花させますが、開花した年でも、周囲の草木が生い茂ると直ぐに葉を落としてしまいます。

開花した翌年からは毎年開花してくれるものと期待していましたが、カタクリの花は気まぐれです。栄養が不足していると花を咲かせてくれません。

1枚の葉だけを付けて、翌年の開花に向けて栄養補給をすると言われていますが、見た目だけでは翌年に花をつけてくれるのかは、わかりません。

カタクリの種子散布方法

植物は、自分で移動することができないため、種子に綿毛を付けて風で運搬するなど、さまざまな工夫をして、広範囲に広げようとします。植物は、種子をアリに運搬してもらう方法を持っています。

カタクリは、アリに種子を散布してもらう植物の一種です。

アリとの共生による種子散布方法

カタクリの種子には、「エライオソーム」が付いています。「エライオソーム」には、アリが好む物質が含まれているため、アリは、カタクリの種子を巣まで運びます。

アリは、カタクリの種子を巣の内部に運んだ後、エサにする「エライオソーム」だけを切り出して巣内に残し、カタクリの種子は巣の外に廃棄します。

巣内の不要物は、腐敗するなどして衛生上の問題が起きるため、食べられない種子は不要物として、巣の外に捨てられるからです。

このような行為は、カタクリから見ると、遠方まで種子を運んでもらうことになります。

カタクリの種子は、陽のあたるところに置かれるため、種子を広い範囲に散布してもらったことになります。

アリは、「エライオソーム」というエサをカタクリから貰ったことになるので、お互いに利を得る共生関係が成立しています。

これが、カタクリとアリの共生による種子散布方法です。

まとめ

カタクリの花は、ニリンソウなどとともに「春の妖精」と呼ばれます。また、万葉時代には歌に詠(よ)まれていて、多くのハイカーや登山者たちからも慕われている花です。

現在では多くの市町村から町の花に指定されていますが、生存域が減少していて、存続も危ぶまれています。

カタクリの花の生存域が少なくなっている原因は、環境からの影響を受けやすい花ということも影響しているのでしょう。

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Nature Observationのサイトは2名で運営しています。一人目は写真撮影と白鳥が好きで日本全国を車で飛び回っています。最近は、無料ブログを作って楽しんでいるようです。二人目は、昆虫好きですが、写真は素人、白鳥や花の本を読んで知識は増えてきました。最近は、主にデジタル関連の、判っていそうで判りにくい内容をズバッと紹介するサイトも手掛けています。二人とも趣味の世界を謳歌している中高年のおじさんです。
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