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巨大な恐竜が酸素の薄い地球で繁栄できた理由

息苦しい

恐竜が棲んでいた地球は、現在の地球の標高4,000メートル付近に相当する酸素濃度でした。極度な低酸素です。このような環境で、巨大な恐竜が呼吸できた理由とは何でしょうか。鳥の気嚢システムに着目して、恐竜の呼吸方法を推測しています。

恐竜時代の酸素濃度

恐竜が地球を支配していた頃の地球の酸素濃度は、想像以上に低かったそうです。現在の地球の酸素濃度は、およそ21%ですが、当時は12〜15%でした。この濃度は、現在の地球に換算すると標高4,000メートル付近に相当します。

大型の恐竜は、酸欠状態の地球で、どのようにして呼吸をしていたのでしょうか?

恐竜はどんな呼吸システムを持っていたの?

鳥の祖先は恐竜と言われていますが、多くの恐竜も、鳥と同様の気嚢(きのう)システムを持っていました。

哺乳類は横隔膜を上下させて空気を肺管から送排出する対抗流システムです。これに対して、気嚢は伸縮することで呼吸するシステムです。

気嚢は、肺の前後にある袋状の器官で、伸縮するポンプのような働きをしています。

気嚢を使った呼吸法

気嚢図気嚢図

気嚢の概略図(上図)を見て下さい。気嚢は肺(B)の前後にあって空気を吸い込むと、後気嚢(C)、前気嚢(A)も膨張します。空気の流れは常に一方通行のため、気嚢の中の空気は次のようになります。

  1. 空気を吸い込むと後気嚢(C)には、新鮮な空気が流れ込みますが、前気嚢(A)には肺(B)からの空気が流入します。
  2. 空気を吐き出す時は、後気嚢(C)、前気嚢(A)とも縮んで空気を押し出します。つまり、肺(B)には、後気嚢(C)から押し出された時にも新鮮な空気が流入します。

以上のように気嚢システムは、空気を吸い込む時だけでなく、吐き出す時にも肺に新鮮な空気を送り込む方式です。そのため、肺への負荷は、かなり軽減されます。

このような、気嚢システムをもっている鳥類は、哺乳類の2.6倍もの酸素量を血管に送り込むことが可能になります。

恐竜が低酸素の地球で普通に生活できた理由

恐竜が低酸素の地球環境でも生活できたのは、鳥類と同様に肺をサポートする気嚢システムを持っていたからと考えられています。

ただし、気嚢の化石が発見されなかったため、当時は、恐竜が気嚢を持っていたという説への否定論は強かったそうです。

この論争は、2005年に発表されたネイチャー誌に掲載された論文で決着します。ネイチャー誌の論文によって、竜脚形類や獣脚類の恐竜も気嚢を持っていたことが認められたのです。

現在は、さらに研究が進んで、初期の肉食恐竜と言われているコエロフィシスも気嚢を持っていたという説が有力です。

まとめ

恐竜が地球を支配していた頃は、現在よりもかなり低酸素でした。現在の地球に当てはめると、標高4,000メートル付近に相当する酸素濃度です。

ところが、恐竜から進化した鳥類の気嚢システムは、哺乳類の呼吸方法の2.6倍も血管内に酸素を取り込めると言われています。

巨大な恐竜は、鳥類が持っているのと同じ気嚢システムを持っていました。

そのため、巨大な恐竜が低酸素の環境で暮らせたのでしょう。

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