飛行に必要な鳥の身体構造と、空を飛ぶためにしていること

飛ぶ鳥
飛ぶ鳥

鳥は、大空を自由に羽ばたけます。鳥は飛ぶことを最優先にしているのでしょう。鳥の体の特徴は、全て飛ぶために必要な条件を満たすために作られているように見えます。この記事では、鳥の特別な体の構造と、飛ぶためにおこなっていることを紹介しています。

鳥の飛行に必要な身体構造

鳥は大空を羽ばたいて飛びますが、飛ぶためには特別な身体構造が必要です。

飛行に必要な体の構造

《大胸筋(だいきょうきん)》
大胸筋(だいきょうきん)は、翼を力強く羽ばたき下ろして、飛ぶ時の前進力を生み出す筋肉です。飛ぶ鳥の身体の中では最も大きな運動器官になります。

《小胸筋(しょうきょうきん)》
小胸筋(しょうきょうきん)は、翼を羽ばたき上げる筋肉です。小胸筋は、それほど力を必要としないため、薄くて小さい筋肉です。大胸筋の下に隠れています。鶏(にわとり)の場合は笹見(ささみ)肉と呼ばれています。

《気嚢(きのう)》
気嚢(きのう)は、いわゆる高性能エンジンのガス交換や燃料輸送などを担っています。気嚢は鳥の、最も特殊な器官です。気嚢は、肺とつながって、飛行という激しい運動で生じた体温の放熱も行っています。

気嚢(は、大きな袋状の臓器で、肺の活動をサポートしています。飛行する時に活躍する大胸筋と小胸筋に十分な酸素の供給をするためには、気嚢の力が必要です。

《竜骨突起(りゅうこつとっき)》
竜骨突起(りゅうこつとっき)は、大胸筋と、小胸筋を支える特別な骨です。竜骨突起は、飛ぶための筋肉の支点にもなっています。

《烏かい骨(うかいこつ)》
烏かい骨(うかいこつ)は、胴体と翼をつなぐため鎖骨とは別の骨です。鳥類の特別に発達した骨です。

鳥が空を飛ぶためにしていること

以上のような鳥類の体の構造は、飛ぶために鳥が持っている特殊なものです。しかし、それ以外にも鳥は空を飛ぶために、体を少しでも軽量にするなどの様々な工夫をしています。

《骨の軽量化》
鳥の骨は、空洞になっています。そのため、全ての骨を合わせても全体重の5%程度と軽量です。空洞部には、支柱が交差していて強度を保っています。

《短い消化器官》
鳥は、体の軽量化のため強力な消化器官を持っていて、腸管は短くなっています。食べたものを直ぐに排泄するのも軽量化のためです。

《子孫を卵で産む》
鳥が子孫を卵で産んでから、育てるという子育手法(出来るだけ早く体外に産んでしまう)も、体の軽量化のために必要だからです。

《優れた視力や反射機能》
高速で空を飛ぶ、鳥の視力は抜群に良くて、人の5〜8倍以上と言われています。そして、平衡感覚に関係する、小脳や神経の反射機能もかなり優れています。

《高い体温で運動能力アップ》
鳥の体温は40℃程あります。かなり高温です。体温が高いと身体活動能力も高くなるため、空を飛ぶためには必要なのでしょう。

《羽毛》
鳥の羽毛は、何よりも特徴的です。飛ぶためにはなくてはならないものですが、身体の保護も担っている、鳥だけが持っているものです。

まとめ

鳥は大空を羽ばたくため特別な身体構造が必要です。飛行に必要な主要な体の構造を紹介してきました。

鳥は、体に備わっている仕組みを駆使しているだけではありません。生活の全てを飛行のために捧げているように見えます。自由に飛行するためには、それぐらいの覚悟が必要なのでしょう。

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