コスモスは、「秋桜」と書かれるほど日本の秋に定着しています。コスモスの花には、清楚で調和のとれた美しい魅力があるためでしょう。コスモスの花は、2つの花が合わさったものでした。この記事では、コスモスの花の構造をシンプルに紹介しています。
清楚で清々しいコスモスの花
秋桜と書くコスモスは、熱帯アメリカのメキシコの高原が原産地です。そのためでしょうか、2メートル近くまで伸びた茎は、太陽光線が真上から照射されない日本の秋の気候では、真っすぐに立つのも難しそうです。
コスモスがメキシコからスペインに送られた時、コスモスの花が持っている「秩序正しくて調和のとれた美しさ」をたたえて、「秩序」や「整然」を意味する「コスモス」と呼ばれるようになったと言われています。
コスモスの花は、8枚の花びらが均一に並んでいて、バランスの良い均整のとれた形をしています。コスモスの花は、秋桜と書きますが「サクラ」の花びらは5枚です。しかし、「サクラ」の花びらも均整がとれていて、調和のとれた美しさを感じます。
いずれにしても、コスモスの花は「秋桜」と書かれるぐらい、日本の秋に定着したようです。そんなコスモスの花について紹介します。
コスモスの花の構造
コスモスはキク科の植物です。そのため、コスモス一輪は、一つの花のように見えますが実は多くの花が集まったもので「頭状花(とうじょうか)」と呼ばれています。
コスモスの「頭状花」は、8枚の舌状花(ぜつじょうか)と、中心部にある多くの管状花(かんじょうか)で作られています。これらの花は、それぞれ「がく」「はなびら」「おしべ」「めしべ」を持っています。
コスモスの花(頭状花)は、舌状花と管状花の2つの花が合わさって、一輪の花に見えています。舌状花と管状花に関係する花には次のようなものがあります。
- 舌状花と管状花を持っているもの・・・ヒマワリ
- 舌状花だけあるもの・・・タンポポ
- 管状花だけあるもの・・・アザミ
舌状花と管状花の役割は何?
コスモスの花のように、舌状花と管状花の2つの花が一緒になる理由は次のようなものと考えられています。
実際にタネを作るのは、数の多い管状花ですが、舌状花は、大きくて美しいため、花粉を媒介してくれる昆虫に目立つ役割を担っています。
コスモスはいつ頃渡来したの?
コスモスが日本に入ってきた正確な情報は確認されていませんが、国立国会図書館と全国の図書館が協同で作っているデータベースには、次のような情報があります。
以下は引用です。
『日本大百科全書 9』(小学館 1986)(9102882035)p. 320-321「コスモス」の項→「日本には幕末に渡来したが、本格的に広がったのは1909年(明治42)、文部省が全国の小学校に栽培法を付して配布してからである」とあり。この項の著者は事前調査事項の『花の履歴書』と同じ「湯浅浩史」。
まとめ
コスモスの花(頭状花)は、舌状花と管状花の2つの花が合わさって、一輪の花に見えていました。
舌状花は、外側にある8枚の花びらです。舌状花の内側にある管状花は、中心部にある多くの花で作られています。これらの花は、それぞれ「がく」「はなびら」「おしべ」「めしべ」を持っています。
舌状花は、花粉を媒介してくれる昆虫を引き寄せる役目を、管状花はタネを作る役目を担っています
代表的な花は次のようなものです。
- 舌状花と管状花を持っているもの・・・ヒマワリ
- 舌状花だけあるもの・・・タンポポ
- 管状花だけあるもの・・・アザミ
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