カラスは、賢い鳥ですが、ニューカレドニアのカレドニアガラスは、カミキリムシの幼虫を食べるために、道具を使います。なぜ、カレドニアガラスは、道具が使えるのでしょう。この記事では、カレドニアガラスが道具を使うようになった理由を推測しています。
何故、カレドニアガラスは、道具でエサをとるようになったのか
カレドニアガラスは、細長い木の枝を、カミキリムシの幼虫が潜んでいる腐った木の穴に差し込んで、幼虫を引っ張り出します。
また、既に撲滅してしまった、ハワイガラスも道具を使う鳥として認識されていました。
このように、道具を使うだけでも凄いですが、カレドニアガラスは、さらに工夫をしていました。進化と言っても良いでしょう。
カレドニアガラスの進化した幼虫の捕獲法
カレドニアガラスは、朽木の穴に突っ込んだ棒の先端でカミキリムシの幼虫をつつきます。こうすると、カミキリムシの幼虫は棒の先端に噛みつきます。
カレドニアガラスは、幼虫が棒の先端に噛みつくと、棒を引っぱり出して、幼虫を捕まえます。
これは、人が行う魚釣りと同じです。
本当に、凄いですが、何故、カレドニアガラスやハワイガラスは、道具を使うことが出来るのでしょうか?
カラスが道具を使ってエサをとる理由
ニューカレドニアやハワイの平地では、カラスが食べる小さな虫は、あまりいません。
ところが、虫を食べるキツツキ類がいないため、森には多くの虫がいます。しかも森には、カラスを襲う、天敵のタカや蛇もいません。
(ニューカレドニアやハワイの森には、虫を食べるキツツキ類がいないため、虫が大繁殖していたのです。)
そのため、カラスは森に行って虫を捕食するようになります。ところが、朽木の中に潜んでいる虫を捕まえるのは大変です。
カラスは様々な工夫をするようになりました。カラスは、その過程で木の細い枝を使うことを見出したのでしょう。
日本のカラスも、エサを食べる様々な工夫をしています。
例えば、硬くて食べられないクルミの殻を、高いところから硬い地面に落下させて、割る等の行為は多くの人に知られています。
ニューカレドニアやハワイでは、カラスに必要な栄養分が少ない環境です。そのため、カラスは、道具を使って、より多くの食べ物を捕獲するのでしょう。
カレドニアガラスが道具を加工できる理由
カレドニアガラスは、木の枝だけでなく、ヤシの木のようなパンダナスの葉を加工して虫を捕まえる道具にします。
パンダナスの葉には、ギザギザしたトゲがあります。このトゲのある縁(ふち)をくちばしで加工して木の中に潜んでいる虫を掘り出すのです。
カレドニアガラスは、何故そんなことが出来るのでしょうか?
カラスの研究者は、カレドニアガラスやハワイガラスが道具を使うことのできる理由を次のように説明しています。
カレドニアガラスやハワイガラスが道具を使いこなす理由
普通の鳥の眼は横方向に付いていますが、これらのカラスの眼は顔の前方にあって遠近感を認識できます。また、まっすぐ伸びたくちばしは、木の枝などをしっかりと固定できます。
さらに、国際共同研究チームは、様々なカラスのくちばしのを調べています。その結果、カレドニアガラスのくちばしは、道具を加工しやすい形に進化していたのです。
まとめ
カレドニアガラスは、道具を使うだけでなく、加工までできるのは、能力が高いからですが、能力だけでもありません。
物を固定しやすい形状のくちばしや、くちばしで挟んだものを見やすいように、顔の前方に眼があるからと考えられます。
さらに、カラスの栄養が少ないニューカレドニアやハワイ島では、エサの確保のため、道具を使うことは必須だったのでしょう。