花・野草

何故、植物は葉っぱを食べられても平気なの?

新芽

植物には、葉っぱは大切な体の一部です。でも植物は、動物などに葉っぱを食べられても、直ぐに新しい葉っぱを付けます。一見すると、全く大丈夫そうに見えます。この記事では、植物が動物などに葉っぱをたべられても平気な理由を分かりやすく紹介しています。

植物が、葉っぱを食べられても大丈夫な仕掛け

植物は、柔らかい葉っぱを、動物に食べられます。そのため、柔らかい葉っぱは、食べられることを前提にして対処しています。

対処方法

植物は、生長する葉っぱを、同じような場所に集中させます。

そして、葉っぱが動物に食べられると、直ぐに生長場所を変えてしまいます。

このように生長する葉っぱを同一箇所に集中させ、問題発生時には、生長場所を変更するとエネルギーの節約ができます。

葉っぱを食べる動物も、何時までも同じ場所には留まらないため、次に生長する葉っぱは、難を逃れるでしょう。

このようにして、次に生長する葉っぱが育つため、植物は、葉っぱを食べられても大丈夫なように見えるのでしょう。

但し、植物の葉っぱが生長するたびに食べられていたら、エネルギー不足等で、枯れてしまうでしょう。

このような、生長する個所の葉っぱを決める等の仕掛けは、植物ホルモンが担っています。

植物ホルモンと役割

植物は、体の生長を調整する時に特別な有機化合物を体内で作って活用しています。特別な有機化合物とは、植物ホルモンです。植物ホルモンは、微量です。とっても微量ですが、植物の調子を整えることや、生長する時のトリガーなどとして作用します。

植物ホルモンは、どの植物にも存在しています。植物ホルモンは、研究の進歩とともに、新しく発見されるため、少しずつ増えてきました。

次に、現在発見された7種の植物ホルモンと、役割を紹介します。

  • オーキシン
    細胞肥大、植物の生長。
  • ジベレリン
    細胞分裂と伸長。
  • サイトカイニン
    細胞分裂と芽の生長。
  • アブシジン
    落葉の促進と発芽。
  • ブラシノステロイド
    茎や体の伸長促進
  • エチレン
    果実の成熟促進と発芽。
  • ジャスモン酸
    落葉促進と、傷害ストレス時の対応。

このように植物ホルモンは、それぞれ重要な役目を担っている大切な物質です。次に、本ブログのテーマに関係するオーキシンの作用について事例を交えて紹介します。

オーキシンの作用

オーキシンは、ギリシャ語で成長(生長)のことです。茎や根の伸長、茎の先端部の頂芽(ちょうが)の生長、果実の肥大や根を出させる発根(はっこん)等の働きを促します。

そして、組織の分化促進や、葉っぱの付け根部の側芽(そくが)の生長などにも作用します。オーキシンは、さらに、果実や落葉を阻害する働きなどもしています。

《頂芽と側芽とは?》
茎の先端部の芽のことを頂芽(ちょうが)と呼びます。頂芽に対して、葉っぱの付け根部にある芽のことを側芽(そくが)と呼んでいます。

オーキシンの働き方の例

肉食動物は草食動物を食べ、草食動物は植物を食べています。つまり、全ての動物は植物のおかげで生きることができるのですが、逆に植物は、食べられることが宿命です。

植物は、このことを知っています。そのため、食べられても大丈夫のように、オーキシンという植物ホルモンの作用で対処します。

動物に食べられる葉っぱの位置

植物は発芽すると、茎の先端部の頂芽を伸ばしながら新しい葉をどんどん出して生長します。

草食動物が植物の葉っぱを食べる時は、葉っぱの上部の柔らかい葉を好んで食べます。そのため、茎の上層部分は、大抵食べられてしまいます。

ただし、新芽は茎の先端部だけに付いているのではなく、全ての葉っぱの付け根部に付いています。先端部以外の新芽は、側芽(そくが)と呼びます。

側芽は頂芽が伸びている時には伸びません。

この現象を頂芽優勢(ちょうがゆうせい)と呼びます。頂芽優勢のおかげで、植物は動物に食べられても平気で生長できるのです。

頂芽優勢は、植物ホルモンのオーキシンが担っています。

オーキシンの作用の仕方

オーキシンは、植物の生長に関与していて頂芽(ちょうが)で作られます。オーキシンの頂芽優勢という性質は、頂芽が形成されている時には、側芽の生長を抑制することです。

もしも、頂芽が食べられるなどして無くなってしまうと、次の側芽を頂芽として振る舞うようになります。

頂芽が無くなると、オーキシンは、次の側芽を頂芽にするからです。

そして、次の側芽でオーキシンを作り出します。

新しい頂芽で作り出されたオーキシンは、茎を通って、それより下にある側芽の生長を抑えるように作用します。

オーキシンは、このように作用して、新しく頂芽となった芽を生長させるように作用します。

植物は、このようなオーキシンの作用で、時間の経過とともに食べられる前と同様の姿に戻れるのです。

まとめ

植物ホルモンのオーキシンは、ギリシャ語で成長(生長)を意味します。オーキシンは、茎や根の伸長、茎の先端部の頂芽の生長、果実の肥大や根を出させる発根への作用などの働きをしています。

但し、オーキシンは植物を生長させるだけでなく、動物などから食べられても大丈夫なように、体を守るための処置もしていました。

植物ホルモンは、植物の体内で微量に作り出されています。植物ホルモンによって、植物の調子は整えられ、生長時や、季節の変わり目などの節目で、大切な刺激物質として作用します。

ABOUT ME
nature observation
Nature Observationのサイトは2名で運営しています。一人目は写真撮影と白鳥が好きで日本全国を車で飛び回っています。最近は、無料ブログを作って楽しんでいるようです。二人目は、昆虫好きですが、写真は素人、白鳥や花の本を読んで知識は増えてきました。最近は、主にデジタル関連の、判っていそうで判りにくい内容をズバッと紹介するサイトも手掛けています。二人とも趣味の世界を謳歌している中高年のおじさんです。