80メートル超の巨木を支える樹木構造

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地球上で最大の生命体とは?

北米カリフォルニア州のシエラネバダ山脈などのジャイアント・セコイアは、地球上で最大の生命体と言われています。

ジャイアント・セコイアは、樹高80メートル以上にもなるヒノキ科(またはスギ科)の巨木です。

ジャイアント・セコイアとはどんな巨木なの?

ジャイアント・セコイアは、ヒノキ科(またはスギ科)セコイアデンドロン属の巨木です。

ジャイアント・セコイアは、北米カリフォルニア州のシエラネバダ山脈に自生しています。巨木の、樹齢は定かではありませんが、1,000年以上と言われています。現地では、ジャイアント・セコイアと呼ばれています。

実は、数10メートルを超えるような巨木は、日本にもあります。そんな巨大な樹木を支える構造はどうなっているのでしょうか?

巨大な樹木を支える構造

樹木が巨大に生長するには、樹木を支える強固な構造を持って、真っすぐ上に伸びていかなければなりません。

途中で曲がると、姿勢を保つため、余計な力が働いて、上に向かって伸びることを阻害されてしまうからです。

針葉樹のジャイアント・セコイアの樹体を支える構造は、幹の中にある仮道管(かどうかん)です。

真っすぐ成長しているかどうかは、自分で常に感じ取っていなければなりません。万一、何かの原因で曲がった時には、「あて材」と呼ばれる組織を幹に付け足して、修正していることが分っています。

仮道管の役目

仮道管は、根から吸い上げた水分を樹のすみずみまで運ぶ役目をしますが、同時に樹木の強度を保つ働きもしています。

仮道管は、炭水化物のセルロース(繊維素)で作られています。仮道管は、細いパイプが束になったような、ハニカム構造をしています。

ハニカム構造とは、正六角形や正六角柱を隙間なく並べた構造です。六角形を並べた蜂の巣の強度は強いため、人が作る建築物にも応用されています。

樹木の仮道管は、ハニカム構造のため、高強度です。さらに、仮道管を形成するパイプ素材は、リグニンという丈夫な物質で覆(おお)われています。

リグニンは、耐衝撃性や圧縮性にも強い物質です。

このように、仮道管は水分を樹のすみずみまで運ぶ役目と、共に樹木の強度を保つ働きもしています。

リグニンとは?

リグニンは、植物内のセルロースなどと結合している高分子化合物で、細胞の接着や強固化などの働きをしています。

まとめ

地球上で最大の生命体と言われているのは樹木です。この樹木の中でも、最大級と言われているのは、セコイアデンドロン属の「ジャイアント・セコイア」という針葉樹です。

針葉樹は、横に枝を広げる広葉樹に比べて樹高を伸ばす方向に生長します。

但し、ジャイアント・セコイアが樹高を伸ばすには、強固な構造が必要です。

ジャイアント・セコイアは、強度を得るために次のような構造で支えていました。

ジャイアント・セコイアは、高強度のハニカム構造の仮道管を持っていました。そして、仮道管を形成するパイプ素材は、丈夫な物質で覆(おお)っていました。

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