マルハナバチが飛ぶ仕組み

マルハナバチ 昆虫・虫
マルハナバチ

マルハナバチは、ミツバチを丸く太らせたような体形のハチです。体重の2倍の蜜などを運べますが、小さな翅のマルハナバチが飛べる理由は、従来の航空理論では説明できません。記事では、技術の進歩で分かってきたマルハナバチが飛ぶ仕組みを紹介しています。

究明されたマルハナバチの飛行法

マルハナバチなどの昆虫の飛行法は、シミュレーション技術や高速撮影技術の進歩によって、究明されました。

航空機などの飛行法とは、全く違う理論です。

マルハナバチが飛ぶ仕組み

マルハナバチは、毎秒200回を超える羽ばたきをします。この時、空気の渦(乱流)が発生して、渦の中の圧力は低くなります。渦の中の圧力が低いと、翅は渦に引き寄せられます。

マルハナバチは、このような渦に引き寄せられる力を使って体重の2倍もの花粉や蜜を体に付けて飛んでいました。

マルハナバチは、翅を巧みに操って、渦の中の低い圧力が体を浮かせるように操作していたのです。

昆虫は、マルハナバチだけでなく、チョウやトンボなども羽ばたいて空気の渦を作り出して飛んでいました。彼らは、渦の中にできる低い圧力の方向に体が引っ張られる力を利用して飛んでいたのです。

マルハナバチとは?

マルハナバチは、ミツバチ科ミツバチ亜科マルハナバチ属の昆虫です。マルハナバチは、ヨーロッパからアジアの草原地帯、東アジア、東南アジア、南北アメリカなどに生息分布しています。

マルハナバチは、ミツバチを太らせたようにずんぐりむっくりした体形のハチです。

従来の飛行理論では、飛べないマルハナバチ

マルハナバチは、小さな翅のため、航空機の飛行理論では、飛べるはずがないと言われていました。

航空機が飛ぶ仕組み

航空機が飛べるのは、翼の上下の気圧差で浮力(揚力)を得ているからです。

膨らみを持った流線型をした航空機の翼の上側には、下側よりも早く流れる空気の層(気流)があります。

そのため、翼の上側の気圧は低く、流れが遅い翼の下側の気圧は高くなります。

航空機は、翼の上側と下側の気圧差で、上向きの浮力(揚力)が生じるために、飛ぶことができます。

鳥も航空機と同じ原理で飛行しています。ところが、翼が昆虫ほどに小さくなると高空力学の原理が成り立たなくなります。

しかも、小さな翅のマルハナバチの体の構造では、航空理論で飛ぶことは説明できませんでした。

まとめ

マルハナバチの飛行法は、航空理論では説明できないものでした。

マルハナバチや昆虫の飛行原理は、シミュレーション技術や高速撮影技術の進歩によって、究明されました。

マルハナバチや昆虫の飛行原理

マルハナバチや昆虫の飛行原理は、翅が羽ばたくことで生じる空気の渦内に生じる低圧力が浮力の源でした。

低い圧力を揚力にして飛べるのは、小さくて軽い昆虫だからでしょうが、将来人間の技術にも応用されるでしょう。

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