昆虫の脚が6本になった理由

カブトムシの脚 昆虫・虫
カブトムシの脚

現在の昆虫は、6本脚ですが、祖先には体節毎に一対ありました。体節は沢山あったため、脚の数も多かったのでしょう。その後、進化の過程で、触覚の機能を持つものや、消失などで6本になりました。この記事では、昆虫が6本脚になった理由を紹介しています。

昆虫の祖先の脚は沢山あった

昆虫の体は、体節(たいせつ)という部分でつながって構成されています。このような体の構造を持つ生き物のことを節足動物と呼びます。

節足動物には、ムカデのように脚の沢山あるものもいます。

昆虫の祖先も、体節ごとに1対の脚を持っていたと考えられています。

そのため、たくさんの脚があったのですが、進化の過程で、触覚や、あご等に進化したと考えられています。

昆虫の脚の進化

古い昆虫の脚は沢山ありました。その後、それぞれの体節が1つの機能だけに特化して、現在のように6本脚になったものと考えられています。

  1. 頭の位置の体節にある脚は、感覚器として、1対の触覚になりました。
  2. 2番目の体節の脚は1対のあごになりました。
  3. 腹の部分にある脚は退化して、一部は消失したと考えられています。

このような、進化の過程で昆虫の脚は、6本になったのでしょう。

昆虫が6本脚になった理由

平面固定は3点で安定します。昆虫の体は、脚を三角形の頂点として使うことで体を支えています。つまり、昆虫は3本の脚で体を支えて、残りの3本の脚で前にくり出して進みます。

具体的には、次のような動作です。

  1. 昆虫の6本脚は、例えば、右の前脚と後脚、および左の中脚で三角形を作って、体を支えています。
  2. この時、右の中脚と左の前脚、後脚はフリーです。そのため、右の中脚と左の前脚を前にくり出すことが出来ます。
  3. 次に、前にくりだした2本の脚と、左の後脚で作る三角形で体を支えます。
  4. この時、残りの3本脚(右の前脚と後脚、左の中脚)はフリーです。その為、右の前脚と左の中脚を前にくり出すことが出来ます。
  5. 次に、前にだした2本の脚と、右の後脚で作る三角形で体を支えます。

このように昆虫は、3本の脚で三角形を作る動作を繰り返すことで安定して歩くことができます。

昆虫が体を支えるためには、3本の脚が必要になります。そして、体を動かすことを考えると、さらに3本必要です。つまり、3本脚を2組もつことが合理的です。

このような理由で、昆虫は6本脚に進化したものと考えられています。

まとめ

現在の昆虫の脚は6本ですが、昆虫の祖先は体節毎に一対あったと考えられています。進化の過程で、触覚のような機能への変化や、消失などしてしまいました。

そして、現在のように6本脚になりました。

昆虫が6本脚になった理由は、安定に必要な脚の数が3本だったため、それらに動く動作を加えても安定している6本脚が合理的だったからでしょう。

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