開花するまで最も長い植物とは?

竹林 花・野草
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植物の発芽から開花までの期間はさまざまなものがあります。記事では、発芽から開花まで、最も期間を要する日本の植物と、世界中で最も長い期間を要する植物について、開花までの期間や、花が散った状態などを紹介しています。植物は、不思議です。

植物の開花までの期間

発芽から開花するまでに3年以上かかる多年草には、チューリップやユリの仲間の球根を持つ植物があります。これらは草本性(そうほんせい)植物です。

それに比べて、開花までの期間が長いのは、柿(8年)や栗(3年)等の木本性(もくほんせい)植物です。これらの植物は、最低3年以上かかります。

発芽から3年でも長いと感じてしまいますが、植物の中で開花するまでの期間を要するものにはどんなものがあるのでしょうか?

花が咲くまでに長期間かかる日本の植物

花が咲くまでに長い年月を要する日本の植物は竹です。竹はタケノコの成長が速いので、想像もしませんでしたが、竹の花は長い年月をかけないと咲きません。

竹の仲間は熱帯地域から温帯地域に多くの種が分布しています。日本は温帯地域のため数多くの品種が見られます。日本の竹の多くは、花が咲くまで、40年~120年もかかると言われています。

竹の仲間は一度開花して結実すると枯れてしまいます。このような植物は、一回結実性植物や一念性植物と呼ばれます。

竹の仲間は、花が咲かなくても地下茎から芽をだすタケノコを収穫できます。そんなこともあって、開花期間が長い植物と聞かれても、竹のことは全く思い浮かびませんでした。

外国産植物で開花までの期間が長いもの

外国産の植物で開花期間が長いものは、リュウゼツランの仲間です。この種類のランはアメリカ大陸の乾燥地域に生育しているものですが、関東以西の暖かい地域では、路地でも成長します。

筑波実験植物園のリュウゼツランは、突然、太い花茎を伸ばすと、3週間で3~4mの高さに成長して多くの白い花を咲かせました。リュウゼツランは、花が散ると枯れてしまいましたが、竹と同じく一念性植物です。

リュウゼツランの本体は枯れてしまいましたが、地下茎があって、日が経ってから、枯れた場所から離れた所に芽生えました。

リュウゼツランの仲間は、開花までの期間が長いため、英語ではセンチュリー・プランツ(一世紀の植物)と呼ばれています。

リュウゼツランの開花までの期間は最長で100年と言われていますが、10年~20年で開花するという説もあります。

開花までの期間が世界一の植物

南米ペルーとボリビアの乾燥地域に生育するパイナップル科のプヤ・ライモンディーは、開花までの期間が最長と言われています。

プヤ・ライモンディーは、固い細長い多肉質の葉を、もじゃもじゃと伸ばします。花茎は、中心付近から出ますが、直径60㎝程もあって、高さは最大10mにも成長する巨大なものです。

花は1週間から1ヶ月ほど咲いていますが、花が散ると枯れてしまいます。

プヤ・ライモンディーの発芽から開花までの期間は80年~150年と言われています。恐らく、地球上で花をつける植物の中で最も遅咲きの花でしょう。でも、確かめるのも大変ですね。

まとめ

発芽から開花までに3年以上かかる多年草には、チューリップやユリの仲間の球根を持つ植物があります。

木の仲間の柿(8年)や栗(3年)等は、最低3年以上かかります。

日本の植物の中で、発芽から開花までの期間が最も長い植物は竹です。日本は、竹の生育しやすい温帯地域のため数多くの品種があります。

日本の竹の多くは花が咲くまで、40年~120年もかかると言われていますが、開花して結実すると枯れてしまいます。

このような植物は、一回結実性植物や一念性植物と呼ばれています。

開花までの期間が世界一の植物は、南米の乾燥した地域に生育するパイナップル科のプヤ・ライモンディーです。

プヤ・ライモンディーは、発芽から開花までの期間が80年~150年と言われています。

そして、プヤ・ライモンディーも、花が散ると枯れてしまいます。

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