昆虫食がグルメに?

昆虫・虫
イナゴの佃煮

ちょっと変わったイベントが大人気

イナゴの佃煮

国連の食糧農業機関が、来るべき食糧難に備えて栄養価の高い昆虫食を推奨した記事を、2013年に掲載して以来、日本の各地でも昆虫を食べる催しが開かれています。

その中でもちょっとした話題になっているのが、都内で開催された昆虫食のイベントがかなり盛況だったことです。この催し物は、7月6日の夜に渋谷の若者プロジェクト支援施設で行われたもので「昆虫食解体新書 祭」と呼ばれるものです。

次に、この昆虫食会の状況について紹介します。

催し物の内容と状況

この昆虫食会への参加費は、当日券2,000円で、定員70名で募集したところ、募集人員の倍を超える150名もの人が詰めかけて、品切れになった昆虫食もあったようです。

どんな人が参加したの?

・会社帰りの一般サラリーマン
・誰も一緒に来てくれないので一人で参加した女子大生
・アジアやアフリカの旅で虫を食べたことがある大手レシピ検索サイトの女性社員

などの一見普通の人たちが参加しています。

人気の昆虫食は何?

人気の食材は、さまざまあるようですが、当日は、こおろぎラーメンに長蛇の列が出来ました。

こおろぎラーメンは、産地の違う2種のコオロギを煮出したスープと、コオロギの素揚げを載せたラーメンですが、出し汁の味は、まるでエビを食材にしたような風味がして、素揚げのコオロギはカリッとして、とても香ばしい味だったようです。

こおろぎラーメンなら、昆虫食を嫌がっている初心者も喜ぶほどの味でした。

それと、意外にもアリの卵も美味しいと評判でした。

国連の食糧農業機関が昆虫食を推奨した理由

国連機関は、地球全体の爆発的な人口増加と地球の温暖化に伴う食糧問題への解決手段として、昆虫食を推奨しています。

栄養不足が心配されるのは、タンパク源で、高齢化とともに肉などのタンパク質不足が懸念されています。ところが、肉はコストが高いため所得の高い欧米の消費量が圧倒的で、世界規模で考えると、かなり偏在しているため、不足している良質のタンパク質を昆虫食で補う狙いがあるようです。

昆虫食は高栄養なの?

知りませんでしたが、昆虫は良質のたんぱく質を持っていて、コレステロールを減らす作用のある不飽和脂肪酸や、ミネラル、そして食物繊維と同じような働きをするキチンという物質も含んでいて、健康に良い高栄養の食材でした。

さらに、昆虫は飼料としても変換効率が高く、牛の餌として昆虫食を供給すると、従来の餌の場合は牛肉1キロを得るのに8キロもの餌が必要になるところ、昆虫のコオロギを食料にすると、2キロで済んでしまうといわれています。

昆虫は、水もあまり必要としないで狭い土地で養殖可能で、環境負荷の少ない食料であり、飼料でもありました。

美味しい虫のランキング

美味しい虫のランキングによると、次のように言われています。これによると有名なイナゴの佃煮はランキング外のようです。

1位は、カミキリムシの幼虫(マグロのトロのような味)
2位は、オオスズメバチのさなぎ(フグの白子よりも美味しい)
3位は、クロスズメバチの幼虫とさなぎ(うなぎ丼のような風味)
4位は、セミ(ナッツ味)
5位は、モンクロシャチホコという桜毛虫(桜の葉の香)

まとめ

最近は、昆虫食の話題が増えて来たという印象がありましたが、味比べまで進んでいるとは思いませんでした。しかし、国連の食糧農業機関の警鐘によって昆虫食は、質の良いタンパク源ということは理解しました。

これからは、美味しい昆虫の研究とともに、昆虫の養殖の研究なども行われるようになって、一気に現実的な視点で昆虫食について検討が始まるかもしれません。

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