アリの不思議なしぐさの意味

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アリを見ていると、時々不思議なしぐさをします。記事では、アリのちょっと変わった仕草が何を意味しているのかを調べてまとめて紹介しています。アリを観察するチャンスは、忙しい人には難しいかもしれませんが、この短文で、異色な時間を過ごせるでしょう。

アリの変な仕草にはどんな意味があるの?

アリを観察していると、道で仲間のアリに出くわすと、触覚で体に何度も触れ、キスをするようなしぐさをします。エサを幼虫に口移しで与える時には、何かを幼虫から貰っているようです。アリが腹を曲げている時には、相手のアリに攻撃をしているように感じられます。

これらの、アリの仕草にはどんな意味が合るのでしょうか。

触覚でふれあってキスをするアリのしぐさ

道で出会ったアリは、触覚でお互いの体に何度も触れて、キスをするようなしぐさをします。これは、何をしているのでしょう。

結論から言うと、これは、同じ巣の仲間のアリかどうかを確認する行為です。

アリは集団でコロニーを作って生活しています。コロニーで生活する虫には、独特なコロニー臭というものがあって、その匂いは仲間のアリの認識に使われています。

働きアリは、自分の体や仲間の体の表面についているコロニー臭をなめて、一度喉の奥に溜め込みます。そしてそれらのコロニー臭を混ぜ合わせて、再び仲間の体にぬります。

そのようにして自分の匂いを出会った相手に付けています。そんなことをしながら、同じ巣の仲間を、匂いで判別しているのでしょう。

尚、この匂いは揮発しません。そのため、触覚で触れたりなめたりしないと認識できないため、人から見ると、キスをしているように見えるのです。

また、アリやハチ等の家族で暮らす虫は、仲間とエサを分け合います。これは、栄養交換と呼ばれる行為です。これも口移しで行われます。

アリは口移しで栄養交換するの?

成虫のアリは、口移しで食べ物を幼虫のアリに与えます。この時に、幼虫からも口移しで、何かをもらっているような行動をします。

この行為が、栄養交換です。

エサを分ける時には、成虫のアリが子供に分け与えているだけと思いがちです。ところが、口移しをする時に、成虫のアリは、幼虫から唾液をもらっています。

アリの幼虫の唾液には脂肪分を効率よく燃やす、アミノ酸が含まれています。アミノ酸には、スタミナを長続きさせる働きがあります。

向き合うアリに腹を曲げているアリは何しているの?

アリは、腹の先から無色の液体を放出します。この液体は、蟻酸(ぎさん)です。蟻酸には、強烈なにおいを発散するだけでなく、腐食性と浸透性があります。

そのため、蟻酸を浴びた、相手の皮膚は損傷を受けて、毒を体内に入れてしまうこともあります。

相手のアリに腹を曲げる行為は、蟻酸をふきかけようとしているのでしょう。アリは、同じ種類でも巣が違うと攻撃しあうからです。

まとめ

以上紹介したように、ちょっと変わったアリの仕草には、特別な意味がありました。アリが触覚で触れあって、お互いを確かめ合うことや、腹を曲げて相手に攻撃を仕掛けていました。

但し、成虫のアリが、幼虫からスタミナ成分をもらっていることには驚きました。

アリは、ミツバチが蜜を収集する時に、仲間のミツバチからスタミナ成分を貰うのと同じことをしていたようです。

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