鳥のお風呂の種類と入浴方法

スズメの水浴び
スズメの水浴び

鳥のお風呂には、水浴び、砂浴び、蟻浴(ぎよく)の3つの方法があります。これらの目的は、体に付いている寄生虫や虫等を取るためです。記事では、それぞれの方法を分かりやすく紹介しています。鳥の気持ちになってひと時を楽しめるでしょう。

鳥のお風呂の種類と入浴方法

鳥の多くは、羽毛を清潔に保つため、お風呂にはいります。もちろん人のお風呂とは違いますが、様々な方法があります。

鳥のお風呂には、水浴び、砂浴び、蟻浴(ぎよく)という種類が知られています。
次に、それぞれの浴び方や、目的を紹介します。

水浴び

水鳥以外の鳥の水浴びは、水たまりや足が立つぐらいの浅瀬で行います。身体をぶるぶると震わせるようにして全身で水を飛ばします。

鳥の水たまり等の水浴びは、羽根をバタバタさせるので、おぼれているようにも見えます。

水浴びの目的

身体についた寄生虫や虫類を洗い流すためにするので、勢いよく、ガムシャラです。

特に変わった水浴びをするのは、カワセミです。カワセミは獲物を獲る時のように水に飛び込んで水浴びをします。

カワセミは、水浴びをした直後でも水滴がつかないため痕跡は見られませんが、時には羽毛が水面に浮いていることもあります。

砂浴び

鳥の砂浴びは乾燥した砂地で行なわれます。河川敷や農耕地、公園やグランドなどに砂浴びの跡があります。

砂浴びの目的

目的は、水浴びと同じで、体に付いている寄生虫や虫等を取るためです。
砂浴びの方法は、たいてい砂地を浅く掘って、くぼみに体を沈めて体を震わせます。羽毛の中に砂を通すようにいれて、体を震わせて砂を弾き飛ばします。場合によっては砂の中でぐるぐると体を廻すこともします。
主に乾燥地帯に住んでいる鳥が砂浴びをします。水浴びと砂浴びは、鳥の種類で、概ねどちらかをするか決まっていますが、スズメは両方とも行います。但し、どちらにするかは、好みでしょう。

普段水浴びをしている鳥でも、水が凍った時などには、代わりに砂浴びをするようです。

スズメの砂浴びは集団で行うことが多く、10㎝ぐらいのクレータ状(すり鉢状)の穴があちこちに作られます。そのため、慣れてると、砂浴びの跡は直ぐに判るようになります。

蟻浴(ぎよく)

蟻浴(ぎよく)は聞きなれない言葉ですが、カラスの仲間で見られる行動です。

カラスは、アリの巣の上にふせてアリを体中に這(は)わせます。くちばしでアリをつかまえて、自分の羽毛に擦り付けることもします。

カラスの仲間が、蟻浴(ぎよく)をする理由は不明です。恐らくアリの蟻酸(ぎさん)で、寄生虫を減らすのでしょう。

カラスの仲間は、頭が良いので蟻酸(ぎさん)の効果を利用することぐらい、直ぐに思いつくのかもしれません。

カラスが蟻浴(ぎよく)した後には、アリの死骸が散乱します。ところが、直ぐにアリが片付けるため、カラスが立ち去った直後でないと形跡を見つけるのは困難です。

まとめ

鳥のお風呂には、水浴び、砂浴び、蟻浴(ぎよく)という3つの種類があります。

目的は、体に付いている寄生虫や虫等を取るためですが、人のお風呂の様にお湯や石鹸がないので大変でしょう。

カラスの蟻浴には驚かされましたが、頭の良いカラスなら蟻酸を利用することぐらい、簡単なのかもしれません。

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