毎年、ハチによる被害は多く、全国で死亡者が発生しています。特にスズメバチは、危険性が高いハチです。記事では、林野庁の林業従事者への対策内容を元にして、ハチ対策や野山に入る前の施策をまとめています。秋には、ハチの巣も巨大化します。要注意です。
秋のハチは怖い
スズメバチに刺されてしまうと命に関わる危険性があります。日本には多くのハチがいますが、特に危険度が高いのは、攻撃性が強いスズメバチです。
林野庁のホームページには、日本でのハチ刺されによる死亡者数の推移や、蜂の災害を防ぐ対応などの情報を見ることが出来ます。林野庁のホームページを参考にしながら、ハチの被害に遭わないようにする方法等を紹介します。
スズメバチが活発に活動するのは7月〜9月で、巣の巨大化も進みます。そのため、秋のスズメバチは特に危険です。
スズメバチの攻撃の特徴
ハチは、むやみに人を攻撃することはしませんが、ハチの攻撃には特徴があって、次ぎのような4つの段階があります。(この説明はスズメバチの例です)
- 巣への接近に対するハチの警戒
巣の出入口や巣の周りにいるハチは、巣に近づく人や動物を見張っています。それとは別に、巣から少し離れたところで巣の周囲を警戒しながら飛んでいるハチもいます。 - 巣への接近に対するハチの威嚇(いかく)
巣の周囲を警戒しながら飛んでいるハチと人が出会うと、ハチは、羽音をさせながら上下左右をまとわりつくようにして飛びます。 - 人が、巣への間接的な刺激を与えた時のハチの攻撃
ハチの威嚇(いかく)に気付かないで、巣の目の前に来てしまった時や、巣に振動を与えた時には、巣内からハチが緊急発進します。そして、多くのハチから毒針で刺されます。 - 巣に触れてしまった時のハチの攻撃
ハチの巣を壊そうとするなどの行為をすると、巣内のハチは一斉に飛び出してきて、巣を壊そうとする相手に、毒針で刺します。
ハチの攻撃には、以上のような段階があります。①②の段階で、ハチの威嚇(いかく)に気が付くようにしましょう。そして、刺激しないように、後ろ下がりでその場から離れることが求められます。
ハチ災害の防ぎ方
ハチによる被害をなくすためには、ハチに刺されないことが基本です。そのためには、巣に近づかない、巣を刺激しない、巣の近くでは作業しない、防蜂網の着用や殺虫スプレーの携行などが必要です。
しかし、人は、ハチの巣があるのに気が付かないで近づいてしまうこともあります。林野庁では、林業従事者に対して、あらかじめハチアレルギーの有無を検査しています。そして、アレルギー反応が重い人には、アナフィラキシーショックを防ぐための自動注射器の携帯を促しています。(自動注射器の使用には、事前に登録医師の処方要)
まとめ
毎年、ハチ刺されによる死亡者が発生しています。
日本のハチ刺され被害の推移
ハチ刺されの被害は次のようです。平成26年(死亡者14名)、平成27年(死亡者23名)、平成28年(死亡者19名)。そして、平成29年(死亡者13名)、平成30年(死亡者12名)、令和元年(死亡者11名)と推移しています。死亡者数は、一般の方の統計です。平成26年からデータが掲載されている令和元年までの期間では、林業従事者の死亡者数は0でした。
以上は、林野庁のHP データを使わせて頂いています。
林野庁は、 https://www.rinya.maff.go.jp/j/routai/anzen/yonn.htmlです。
尚、このHPでは、林業従事者に対して、あらかじめハチアレルギーの検査をして、それに応じた準備をすることも勧めています。但し、最も強調しているのは、ハチの攻撃の特徴をPRして、ハチに刺されないようにすることです。
本当のハチの怖さ
私は、子供の頃から、ハチを身近に見てきたため、スズメバチでも、それ程の恐ろしさを感じたことがありません。ところが、スズメバチの巣の付近では、スズメバチの雰囲気がまるで違うことを経験しました。
次の事例は、実家の駐車場の屋根の下付近に、スズメバチの巣を見つけた時のことです。
簡単に退治できると思って、遠くまで届く殺虫剤を使いました。ガラスを少し開けて、家の中から、殺虫剤を使いました。
私は、リビングのガラスがあるので、絶対に大丈夫と考えて、殺虫剤で、シューっと攻撃しました。
すると、怒ったスズメバチがいっせいに私をめがけて突進してきました。この時にはガラスを閉めていて助かりましたが、スズメバチの怒りが伝わってきて、体の震えが止まらない程でした。
もしも、外でこんな状態のスズメバチに遭遇したら生きた心地はしないでしょう。
やはり、野山に出かける時には、ハチの巣の近くには行かないことが最も重要です。そのためには、ハチの威嚇(いかく)する羽音などには常に注意を払うことと、むやみに藪の中には入らないことでしょう。