植物の分類名称の意味

花・野草

花はとても綺麗で人の心を魅了してくれます。でも、植物にとっては、花は子孫を繁栄させるための重要な役目を担っています。その為、受粉して、花が散ると種子をつけます。植物学者は、発芽した植物の成長過程を整理するため、名称をつけて分類しています。

植物の分類名称

植物の分類名称の意味を理解すると、花を咲かせる植物の生涯を把握できます。まずは、判りやすい一年草から紹介します。

一年草

一年草は、春に芽をだすと、夏か秋には花を咲かせ、受粉すると実をつける植物です。稲、麦などは直ぐに思い浮かぶと思います。身近な花では、アサガオ、ヒマワリなどです。

これらの植物は、実をつけると種子の状態で越冬します。種子の状態は、いわば休眠状態ですから、寒くて厳しい冬でも苦労しないで乗り越えることができるのです。(余談ですが、種子は乾燥状態なら何年でも、その状態を維持できそうです。種子には遠い将来の世界を見ることもできそうです。人間も、そんなことができたら凄いですね!)

越年草

越年草は、芽が出てから1年以内に花を咲かせます。1年草のようなものですが、秋に発芽するために、花を咲かせるのは冬を越した春から初夏ごろになってしまう植物です。

越年草は、スイートピーやヤグルマギクなどが該当します。

越年草は、厳寒の冬を乗り切るため、寒い風を受けにくいようにできるだけ地面にひれ伏すようにして葉をつけて過ごします。このように、地面にひれ伏して葉をつけている植物の生育型を、ロゼットと呼びます。

冬に河川敷を散歩すると、地面にへばりつくような背丈の低いタンポポをみます。このタンポポは、ロゼット状態で生育しています。

二年草

二年草は、春に芽をだしても、その年には花を咲かせないで、ひたすら成長に専念して、翌年の春に花を咲かせる植物です。ダイコンは二年草です。

多年草

多年草は、芽をだしてから3年以上経過しないと花が咲きません。ただし、多年草は、冬になると地上部が枯れてしまうものです。つまり、草に分類される、草本性(そうほんせい)植物のことを言います。

多年草は、球根やイモを地下で越冬させるタイプの植物になります。チューリップやユリ等が該当しています。

これに対して、木になる、木本性(もくほんせい)植物は、芽がでてから花が咲くようになるには相当の年月をかけて成長します。

特に、“もも・くり、3年、柿、8年”というように果樹類は、信じられない程の年月をかけて実を結ぶようになります。

このように、植物たちも長い月日をかけて栄養を蓄えることで、やっと結実することができるのですね。少しぐらいのことでへこたれてはいられませんね!

まとめ

植物の分類名称も、意味を覚えると、案外やさしい名称でした。

植物学者たちは、発芽した植物が成長していく過程を整理するために、わかりやすく名称をつけて分類しています。ここで、紹介した植物の分類は、一部ですが、同様に分類名称には意味が込められています。

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