虹色に輝くクワガタムシの秘密

虹色に輝くクワガタムシの秘密 昆虫・虫
ニジイロクワガタ

一般的なクワガタムシは黒です。ところが、ニューギニア南部や、オーストラリア北部には、虹色の体色をしているクワガタムシが生息していると言われています。この記事では、ニジイロクワガタが何故、虹色のような目立つ色をしているのかを紹介しています。

クワガタムシの体色

普通のクワガタムシの体色は、大抵真っ黒です。その理由は、太陽光線を吸収しやすくするためと考えられています。一般のクワガタムシは夜行性のため、あまり昼間に活動しないからでしょう。

ニジイロクワガタが虹色の理由

ニジイロクワガタは、名前のように輝いていて世界で最も美しいクワガタムシと言われています。ニジイロクワガタは、生存競争の激しい自然界で、何故、目立つ色なのか不思議です。

ニジイロクワガタの体色が虹色の理由は、次のようにいわれています。

ニジイロクワガタは、普通のクワガタと違い、昼間活動する昼行性です。昼間活動するために、強烈な太陽光線を体に照射される機会があります。熱帯地域の太陽光線は特別強烈です。そのため、太陽光線をまともに体に受けると、急激に体温上昇して生存できなくなることも考えられます。

このような理由で、ニジイロクワガタの体色は、太陽光線を拡散する虹色をしているのでしょう。

また、もう一つの理由は、ニジイロクワガタの生息地が熱帯のため、カラフルな植物や、鳥が生息しています。その為、派手な虹色は、逆に保護色になっていると考えることもできます。

ニジイロクワガタとは?

ニジイロクワガタは、オセアニアの、ニューギニア南部や、オーストラリア北部が生息地です。日本でも飼育されたものが販売されていました。

オスのニジイロクワガタの頭部は、まるで日本のカブトムシのような形状です。そして頭部の一部分と羽を収納する背中からお尻にかけての背部や腹部、および脚は虹色の光沢で輝いています。

写真を見ると、さまざまな色のものがいますが、どうやら、日本でブリードされて改良が進んだようです。そのために、背部の光沢色も自然界には殆どいない、赤色、緑色、黒色などが作り出されたのでしょう。

ニジイロクワガタの生態

ニジイロクワガタの学問的な分類は、クワガタムシ科のキンイロクワガタ亜科のニジイロクワガタ属、ニジイロクワガタ種です。

ニジイロクワガタは、キンイロクワガタ亜科の中では大型です。大きなものは70mm程もあります。

生息地の自然界では、腐った朽木に産卵します。生息地は熱帯のため冬眠をする習性はありません。ただし、生息地では、生態は不明なため、オーストラリアでは国外への持ち出しは禁止されています。つまり、日本で販売されているものは、人手によって育てられたのでしょう。

生息地での生態が確認されていないため、本来の寿命などは判っていません。但し、人為的な環境で育てた場合は、1年から2年程の生存期間と推測されています。

まとめ

ニジイロクワガタの体色が黒色ではなくて、派手な虹色の理由は次のような理由と考えられます。

  1. 生息地での生態不明
    異常に派手な体色は、日本で人為的に、育てられ、作られた可能性が高いと言われています。
  2. 昼行性
    必要以上に太陽の熱を体に溜め込まないように、光を反射しやすい虹色にしたと解釈されています。
  3. 派手な虹色が保護色
    熱帯地域で昼間活動するには、派手な動物が多いため、虹色の方が目立たない。

以上の見方には、推測も入っています。更なる観察や研究結果が進むことで、さらに、ニジイロクワガタの真実が見えてくるでしょう。

 

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