ペンギンの味覚は2種類だけだった

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ペンギンが感じられる味覚は、たったの2種類でした。近年、味覚受容体と呼ばれる遺伝子が見つかってから、動物が感じられる味覚の種類がわかるようになりました。この記事では、何故ペンギンが2種類の味だけを感じるようになったのかを紹介しています。

動物やペンギンの味覚とは?

人は、酸味(すっぱい)、塩味(しょっぱい)、甘味(あまい)、(にがい)、うま味(うまい)とさまざまな味が感じられます。但し、動物の種類によって、感じることのできる味覚は違っていました。

最近になって味覚受容体と呼ばれる遺伝子が見つかりました。この遺伝子のおかげで客観的に分類できるようになったため、動物の味覚が分かるようになったのです。

個人の好みが違うのは、味覚受容体が少しずつ異なるためです。動物の種類という大きなくくりで感じられる味覚を確認すると、味覚受容体が壊れて無くなってしまったものもありました。

ネコ科動物は完全な肉食です。アザラシやアシカは魚食に特化しています。ネコ科動物やアザラシやアシカ達は、進化の過程で甘味受容体遺伝子が壊れてしまったと考えられています。

イルカやクジラなどの海に棲む哺乳類も同様に甘味受容体を失っていますが、ラッコだけは保持していることが分っています。

そんな中で、ペンギンの味覚は、2種類しかないことを知りました。

ペンギンの味覚の種類

ペンギンの味覚を遺伝子調査で確認したデータがあります。

  1. 調査したペンギン種:(アデリー、エンペラー、ヒゲ、キング、ミナミイワトペンギン)
  2. ペンギンが持っていた味覚:「酸味」と「塩味」の2種類のみ

ペンギンは、何故「酸味」と「塩味」のみを感じるのでしょうか?

ペンギンは、海で魚などを餌にしています。しかも、餌を丸のみします。

ペンギンは、しょっぱい海水と一緒に魚などを飲み込むため、「酸味」や「塩味」などを感じられれば良いのです。

人は、さまざまな食材の「うま味や甘味、苦味」なども感じながら食事をしています。それに比べて、野生動物のペンギンは、生きるための餌を食べることが出来ればよいのでしょう。

きっと、ゆっくりと味を確認しながら食べるようなことは、生存競争の激しい野生の世界では無理なのでしょう。

何らかの不具合があって海水の味に異常があった時に、「変だ」と感じられれば良いのです。

そのため、ペンギンは海水の味として感じられる「酸味」や「塩味」の2種だけの味覚を持つようになったと考えられています。

まとめ

味覚は、酸味(すっぱい)、塩味(しょっぱい)、甘味(あまい)、苦味(にがい)、うま味(うまい)に分けることができます。

最近、味覚受容体と呼ばれる遺伝子が見つかって、味覚が客観的に分類できるようになりました。そのため、動物が持っている、味覚が判るようになりました。

その結果、動物の種類によって感じられる味覚には違いがあることが分かりました。

ペンギンの味覚は、「酸味」や「塩味」の2種類のみを持っていました。ペンギンの、その他の味覚受容体は消失してしまったと考えられています。

野生動物にとって最優先事項は生き残ることです。獲物の味を味わうような余裕はないのでしょう。但し、餌を食べて死んでしまわないようにしなければなりません。

そのため、ペンギンは、餌と共に飲み込む海水の味に異常がないことが判るように注意しています。これが、ペンギンに感じられる味覚が、2種類になった理由だと言われています。

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