ピーナッツの実は、地中で育ちます。地中でタネを付けるメリットは、あるのでしょうか。理由は究明されていませんが不思議です。通常は、目立つように、実をつけて鳥等に別の場所に運んでもらいます。記事では、地中に実をつけるピーナッツを紹介しています。
ピーナッツが地中に実を付ける理由
食べると美味しいピーナッツですが、畑で実際の実を見たことがある人は少ないでしょう。ピーナッツの実は、空中ではなくて地中に実るからです。
ピーナッツは、子房を土中に潜らせて、光をさえぎって、土の抵抗を感じながら子房からダイレクトに水を吸収して生育します。
ピーナッツの子房(しぼう)がタネになるには、暗闇と、十分な水分、それと土の抵抗が必要なのです。
これは、ピーナッツが土の中に実を付ける理由と言っても良いでしょう。
但し、地中に実を付ける方が、鳥やネズミ、虫などに見つかりにくいはずです。
恐らく、ピーナッツは、鳥やネズミ、虫などに見つかりにくいように考えて、地中に実を付けるように進化したのでしょう。(これは、勝手な推測です)
ピーナッツとは?
ピーナッツは、マメ亜科ラッカセイ属の一年草です。南京豆(なんきんまめ)とも呼ばれています。
ピーナッツというのは、英語名の「peanut」の発音が定着したのでしょう。(本来は、ラッカセイに実るマメのことをピーナッツと言いますが、ここでは、草木部分を含めてピーナッツと記載します)
畑で栽培されているピーナッツの草丈は、30㎝〜50㎝の大きさで、収穫の時期に根本の茎を持って引き上げると、根の部分に実がぞろぞろ付いて出てきます。
ピーナッツは、7月の初めごろにチョウチョのような黄色い花を咲かせます。その後、めしべの下端部の子房(しぼう)から柄のようなものを伸ばして地面に突き刺します。
子房(しぼう)は、受粉すると果実になります。そのため、子房を地面に突き刺すピーナッツは、地中で実を付けるのです。
ピーナッツのルーツ
日本では、ピーナッツと言えば、千葉県です。千葉県は生産量のシェアNo1で、国内落花生の8割弱も生産しています。
ピーナッツが日本に来たのは、中国から18世紀ごろに伝えられています。その後、明治政府による栽培の奨励で全国に広まっていきました。
ピーナッツの原産地
ピーナッツと性質の似ている野生種は南米ボリビアの南部で発見されています。そのため、ピーナッツの原産地は南米でしょう。
まとめ
ピーナッツ(ラッカセイ)のタネは土の中で実ります。理由は、タネの元になる子房が、「暗闇」と、「十分な水分」、それと「土の抵抗」を必要としたからです。
地中に実を付けることで、鳥や虫に食べられるリスクは現象します。但し、根と同じ場所にタネがあるため、何世代も同じ場所で育つことになります。
そう考えると、ピーナッツのようにタネを土の中に実らせる植物は、何故そんなことをしているのか疑問です。
尚、ピーナッツと同じように、タネを土の中に実らせる植物には、帰化植物の「ツタバウンラン」があります。
ツタバウンランについては、後日紹介します。他にも、似たような性質の植物はありますが、少数派です。
もっと詳しいことや新説が見つかったら紹介します。