地球の酸素はどのようにして作られたのでしょう

古代の地球 花・野草
古代の地球

今日でも、植物が無いと他の生物は生きていけません。地球の創成期から大気を構成する物質の濃度は変わりました。記事では、どのようにして、地球に酸素が増えたのか、どのような変化で、海中で暮らす生物が陸地に進出したのか等について紹介しています。

36億年前の酸素は光合成の副産物(廃棄物)

36億年前の地球の大気は、二酸化炭素が主成分でした。36億年前の地球には、酸素はほとんどありませんでした。

当時、地球では植物の祖先と言われている、植物プランクトンが出現しています。

植物プランクトンは、太陽光線を使って、エネルギーを作り出していました。これは、光合成システムです。

光合成システムは、二酸化炭素と水で生物のエネルギー源になる糖を生み出します。

又、光合成は、糖とともに酸素を生成します。当時の地球の酸素は、僅かなものでしたが、酸素は環境破壊をする有害物質でした。

そのため、植物プランクトンが、光合成で糖とともに作り出す酸素は、貴重な資源ではなくて、むしろ廃棄物でした。

酸素の有害性

現代の地球の生物には必須の酸素も、当時の地球では、大変な有毒物質でした。

植物プランクトンが登場して、光合成の副産物として生成された酸素が放出されると、大気中の酸素濃度は高まります。

酸素は、当時の地球環境を脅かす大変な問題でした。

現在も酸素は、鉄や銅の金属類を錆びつかせてボロボロにしてしまうし、生きものを作っている物質にも病気の元を作り出すと言われています。

生き物の体内に酸素が過剰になると、活性酸素になります。この活性酸素が様々な病気を引き起こすからです。

酸素の毒性は、現代社会でも問題を引き起こしますが、地球上の生物の進化には、欠くことが出来ない程の恩恵も与えました。

酸素から姿を変えて作られたオゾン層の役割

植物プランクトンの光合成で排出された酸素によって、地球大気の酸素濃度は高まります。

すると、紫外線が酸素にぶつかって、オゾンという物質を作ります。やがてオゾンは、地球の上空に大気層として蓄積されていきます。

紫外線と酸素で作りだされたオゾン層には、紫外線を吸収する作用もあります。オゾン層が有害な紫外線を吸収してくれるため、海中生物が、地上に進出可能になります。

つまり、海中で暮らしていた生物に画期的な進化をもたらしたのです。

酸素呼吸をする生物の登場

やがて、酸素呼吸をする生きものが登場します。酸素には強い毒性がある反面、エネルギーにすると爆発的な力を生み出すからです。

地球上の大気に酸素が増えると、生物が画期的な進化を始めます。そのため、現在の地球の生物は、植物が作った副産物によって支えられていると言っても過言ではないでしょう。

まとめ

地球ができた頃の大気の主成分は二酸化炭素でした。酸素はほとんど存在していませんでした。

そんな時代に、光合成で作られた酸素は、余分な副産物でしたが、酸素が増えると酸素呼吸をする生きものも登場します。

酸素は、紫外線とともにオゾン層も作りました。オゾン層は、太陽光線の有害な紫外線から生物を守ってくれます。

やがて、生物は、海中から陸地に進出して、大きく進化していきます。

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