コクチョウは、家族思いのやさしいスワン

黒鳥の家族 白鳥
黒鳥の家族

コクチョウの羽の色は、白色ではありませんが、ハクチョウと同じような姿形をしています。コクチョウの羽の色は、黒で、くちばしは赤です。そこが、白い羽と黄色のくちばしのハクチョウとの違いです。記事では、コクチョウの生態などを簡単にまとめています。

コクチョウとは?

コクチョウもハクチョウも、カモ目カモ科ハクチョウ族の仲間です。

但し、コクチョウの生息地は、北半球のハクチョウとは違って、オーストラリアやタスマニア島、ニュージーランド等の南半球です。コクチョウは渡りはしません。季節の変化や環境の変化で移動をする標鳥と言われています。

ハクチョウは、寒い冬の間だけシベリア等から越冬のために、飛来する渡り鳥です。日本の湖沼にいるコクチョウは、動物園などから逃げた個体と言われています。

コクチョウの羽色

コクチョウの幼鳥は灰色のような白系の羽で、くちばしの色は黒色です。これが成長とともに、コクチョウの羽と赤色のくちばしに変わっていきます。

但し、コクチョウの親鳥も羽を広げると、初列風切羽から二列風切羽の外側の羽は白色です。

コクチョウの面白いお話し

面白い逸話を、次に紹介します。

昔のヨーロッパでは、スワン(ハクチョウ)は、黒色の羽をしたものなどは絶対にいないと信じられていました。そのため、「無駄な努力を表す時には、黒い白鳥(ブラックスワン)を探すようなものだ」ということわざまでありました。

1697年に、オーストラリアでブラックスワンが発見されました。この時には、ヨーロッパ中の人々が驚きました。この時の発見から、ブラックスワンという言葉の意味は、次のように言われるようになったそうです。

ブラックスワンの意味

「物事を一変させること」や「自分を絶対視しないこと」の象徴として使われるようになりました。

そして、ブラックスワン理論は、ありえないことが起きた時に、影響が特別激しくなるという意味で使われるようになったそうです。

コクチョウの子育て

コクチョウは、人懐こくて親しみやすい鳥ですが、それは子育てにも現れています。

コクチョウは、一生同じ夫婦で連れ添って、抱卵も夫婦で行います。そして雛(ひな)が飛べるくらいになると、家族全員でエサを探しに出かけます。

まとめ

コクチョウは羽の色が黒ですが、姿形はハクチョウとほぼ同じです。

ただし、コクチョウは渡りをしないで生涯、オーストラリアやタスマニア島、ニュージーランドなどで生息しています。鳥類の分類では、標鳥です。

日本の湖沼にいるコクチョウは、ハクチョウの集団から離れたところに寂しそうに、ポツンといることが多いように感じられます。種の違いによる縄張りということもあるでしょうが、家族思いのコクチョウは、本当に寂しいのかもしれません。

コクチョウを見かけたら特に優しく接したいですね。

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