鳥の羽繕いの意味

羽繕いする野鳥
羽繕いする野鳥

野鳥は、常に羽繕いをしています。記事では、野鳥は何のために羽繕いをしているのか、水浴びや砂浴びとの関係は、どうなのか等をまとめています。野鳥のちょっとした仕草について知ることができます。バードウォッチングのきっかけになるかもしれません。

鳥の羽繕い

野生にいる鳥は常に清潔で美しく保たれています。鳥は常に、猫の、毛繕いのような羽繕い(はづくろい)をして体を清潔に保っているからでしょう。

野鳥の、羽繕いは、クチバシを羽毛に入れて整えたり、足で頭をかいたりします。真冬でも冷たい水に入って水浴びもします。水が凍った時には、砂浴びをします。また、雪の時には、雪浴びをする鳥もいます。

鳥が羽繕いをする理由

鳥は、動物に襲われそうになった時には、飛んで逃げます。もしも羽に、不具合があって、直ぐに飛ぶことが出来なかったら、命にかかわる事態になるでしょう。

水鳥の羽繕いは、鳥の体から分泌される油分を羽に塗って、羽が水を弾くようにしています。さらに、この油分には、共生細菌が棲んでいて、鳥の羽毛を劣化させる菌から羽を守る役目もすると言われています。

野鳥の羽繕い(はづくろい)は、緊急時に直ぐに飛たって逃げるための準備と、羽毛を長持ちさせる大切な役目を担っていたのです。

羽繕いの仕方

鳥の羽繕いは、尾の付け根の背面にある皮脂腺から分泌される油脂を、クチバシで羽毛の表面に塗っています。

では、クチバシが届かない部分の羽毛には、どのようにしているのでしょう。

《クチバシが届かない個所の羽繕い方法》
クチバシが届かない頭部や首の周りの羽毛にも、次の方法で羽繕いをしています。

  1. 最初に、クチバシで足に油脂をつけます。
  2. この足に付いた油脂を、頭部や首の周りの羽毛に塗りつけます。

このように、2段がまえで、何とかクチバシの届かない個所の羽毛にも油を塗ります。

これは、大変時間の掛かる作業ですが、油を羽に塗ると羽毛は整えられ、汚れを落とし、防水処理加工になるからでしょう。

また、体から分泌される油内には、共生細菌がいて、羽毛を劣化させる菌を退治してくれる効果もあります。

野鳥が水浴びや砂浴びをする理由

野鳥の水浴びは、埃をとることと、羽繕いの時の油脂の伸びをよくするためです。

野鳥の砂浴びは、水浴びの代わりです。ダニなどの寄生虫をとるために羽毛に砂をかけて落とします。

このように野鳥が水浴びや砂浴びをする理由は、体の寄生虫を除去するためにも行う行為です。そして、羽繕いと同じように、いざという時にしっかり飛べるように羽毛を整えることです。

つまり、水浴びや砂浴びは、羽繕いと併せて行う大切な行為でしょう。

まとめ

野鳥の羽繕いは、皮脂腺から分泌されている油脂を、クチバシで羽毛の表面に塗って緊急時に直ぐに飛たって逃げることができるようにするためのものです。

そして、油脂には共生細菌もいて、羽毛の劣化を防いでいました。

さらに、水浴びや砂浴びは、ダニなどの寄生虫をとるためのもので、羽繕いとともに一連の大切なものでした。

但し、言葉も話せない野鳥が、羽繕いをして羽のケアをすることや、砂浴びで、体に付いた寄生虫を取り除く方法をどのようにして獲得したのでしょうか。

人から見ると当り前のことですが、良く考えると不思議です。

タイトルとURLをコピーしました