親しみやすさが似合うエノコログサという雑草

ねこじゃらし 花・野草
ねこじゃらし

ねこじゃらしと呼んでいた雑草の正式名称は、エノコログサです。エノコログサは、どこにでも生えてくる強い雑草ですが、強いというイメージよりも何とも言えない親しみやすさがあります。記事では、そんなエノコログサを紹介しています。

ねこじゃらしと呼ばれる雑草

庭の隅の方に「ねこじゃらし」が生えてきました。よくみると、芝生の中にも堂々とはえています。

毎年、芝の手入れは大変で、草取りをする気になりません。でも、ねこじゃらしのような背丈の有る雑草が生えてくると、奥方がプンプン、私に怒り出すからです。

ねこじゃらしが生えてきた庭は、もう草ぼうぼうの状態です。

ねこじゃらしという穂を垂れたような植物は、庭どころか、歩道のあちらこちらに元気よく生えています。夏の日差しが強い中でも全く平気な顔で、ドンドン増殖します。そして1月を迎えた真冬でも、お構いなく生えています。

まったく雑草というもののエネルギーには、すごいパワーを感じます。雑草は引き抜いてもちぎっても毎年生えてきます。考えてみれば本当に凄い生命力です。

しかも、暑い夏が過ぎ去って真冬になっても、ねこじゃらしは次々に生えてきます。

ねこじゃらしはどんな植物なの?

ねこじゃらしと呼んでいた植物は、イネ科のエノコログサ属で、正式名称は、エノコログサです。エノコログサを漢字で書くと、狗尾草です。この「狗」は犬のことで、犬の尾の草を表しています。

英語名では、フォックステールグラスと呼ばれます。キツネの尻尾です。何となく、キツネの尻尾は、ふわふわしていてイメージに合っています。

ねこじゃらしというのは、猫がじゃれついてくる様子を現わしたもので、東京付近の方言でした。

ねこじゃらしは小学校の通学の時、どこにでも生えていて、夏場には、緑色で穂のふわふわとした感触が何とも親しみ深い雑草です。

子供の頃は、友人の後ろにこっそりすりよって、首のうしろとシャツの隙間に、ねこじゃらしを入れて遊びました。

エノコログサにはどんな種類があるの?

ちょっと見ただけでは気が付きませんが、エノコログサにも種類があります。

  1. アキノエノコログサ
    アキノエノコログサは、やや大きめの穂のため、うなだれています。秋(アキ)という名前がついていますが、他のエノコログサと同時期の8月から11月ごろに花を咲かせます。
  2. キンエノコログサ
    キンエノコログサは、穂の色彩が美しくて、ゴールド色に輝きます。
  3. ムラサキエノコログサ
    ムラサキエノコログサは、ワインレッドに輝きます。ムラサキエノコログサや、キンエノコログサの美しい穂は、ドライフラワーとしても人気があります。

エノコログサは食べられるの?

エノコログサは、イネ科の一年草です。これに近いものには五穀米の一つの、粟(あわ)があります。

そのため、エノコログサは粟のようにして食べることもできますが、食べ物が豊富な現在では、実が小さいし固いし、食べられるように準備するのが大変です。

そのため、ごはんの代わりに食べる人はいないでしょう。

猫などは、胃腸に溜まった毛玉を吐き出すためにエノコログサを飲み込むことはあるようです。猫は、エノコログサを食べることで、毛玉を吐き出しやすくしているのかもしれません。

但し、猫はエノコログサを飲み込んでしまいます。腸の途中などで、引っかかると大変なことになるので、与えない方が良さそうです。

まとめ

ねこじゃらしと呼んでいた雑草には、エノコログサという正式名称がありました。エノコログサは、夏の直射日光にも負けないで、どこにでも生えてくる強い雑草です。

但し、強いという印象よりも、子供たちの遊び道具にもなる安全で親しみやすい玩具にもなります。ねこじゃらしを見ると、子どもの頃の古い記憶も蘇ってきます。

ねこじゃらしという呼び名も良いセンスですが、正式名称のエノコログサからも、この植物が持っている雰囲気が伝わってくるような響きがあります。

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