温暖化とともにオーストリア原産のセアカゴケグモという毒グモの目撃情報が目につくようになってきました。この記事では、セアカゴケグモの特徴や、咬まれた時の症状、見つけた時の対処方法などを、分かりやすく具体的に紹介しています。
インターネットを騒がせたセアカゴケグモとは?
もう数年前の出来事ですが、秋も深まった11月20日付けの読売新聞オンライン記事に、次の記事が掲載されました。
岐阜市の小学校敷地内にある公民館トイレで、「セアカゴケグモ」1匹が発見されたというニュースです。
「セアカゴケグモ」は、オーストラリア原産の特定外来生物で、危険な毒グモです。神経毒という毒を持っているのはメスです。
メスに咬まれると痛みや吐き気、発熱などが数時間から数日続き、場合によっては、脱力感、筋肉痛、頭痛、不眠などの症状が数週間続くこともあると言われています。
セアカゴケグモの特徴
セアカゴケグモは毒グモですが、比較的おとなしくて攻撃的な性格ではありません。驚くと、死んだふりをします。
ただし、死んだふりをしているセアカゴケグモを素手で触ると毒牙で咬まれることもあるので、注意要です。
《サイズと体色》
オスは、体長3ミリメートルで白っぽい色をしていますが、メスは10〜15ミリメートルの大きさで、腹部の背部には帯状の赤色模様があります(オスの背部は白い斑紋)。体長とは、頭部から腹部の長さのことで脚部は含みません。
メスの背部の赤色模様は、セアカゴケグモの大きな特徴ですが、からだ全体をみた印象は濃い褐色です。
《生息場所》
「セアカゴケグモ」が潜んでいる場所は、日当たりが良くて暖かく、昆虫等のエサが豊富な場所と言われています。側溝の隙間や裏側、花壇の隙間、墓地の花たての周囲、エアコン室外機の裏など、どこにでも生息しています。
《毒牙の長さ》
毒を持っているのは、メスだけです。メスの体長はオスの数倍ありますが、牙長は0.7ミリと短めです。
そのため、衣服やゴム手袋を通して皮膚に到達することは少ないと言われています。
分布を広げるセアカゴケグモ
セアカゴケグモは、1990年代に外来種の毒グモとして、主に西日本で注目されましたが、その後は、東日本各地でも確認されています。
セアカゴケグモを見つけたら何をすれば良いの?
セアカゴケグモは、おとなしいと言われていますが、万一咬まれると「酷い痛みや腫れ」、「発汗・発熱・発疹」などの症状も出ると言われています。
そんな経験はしたくないため、次のようにするのが良いでしょう。
- 殺虫剤や靴で踏みつぶすなどして駆除。
- 乳白色・黄褐色の卵(卵のう)は、10ミリメートル程の大きさです。袋などに
入れて焼却または踏みつぶす。(殺虫剤の効果は薄いため)
咬まれてしまった時の処置
セアカゴケグモのメスに咬まれると、酷い痛みとともに腫れを伴います。症状が進行すると大変です。傷口を洗い流して、医療機関を受診してください。
まとめ
セアカゴケグモは、おとなしい毒グモですが咬まれと、針に刺されたような痛みで腫れてきます。症状が進行すると「発汗・発熱・発疹」なども出るようです。
セアカゴケグモは、オーストラリアが原産とされていますが、温暖化と共に日本各地で見つかっています。
セアカゴケグモの牙は、短いので手袋をしていれば大丈夫という情報もあります。
セアカゴケグモを見つけたら、素手で触らないようにして駆除しましょう。