カラスがフクロウを極端に嫌う理由

忍び寄る敵 カラス
忍び寄る敵

カラスとフクロウの仲が悪いことは昔から知られていて、日本だけでなくインドの昔話にもなっていました。カラスは、特別フクロウを嫌っていますが、両者の亀裂(きれつ)は、昼型と夜型の違いからきているのでしょう。カラスの立場で理由を考えてみました。

カラスがフクロウに強烈な敵意を持つ理由

カラスは、フクロウを極端に嫌います。両者の亀裂(きれつ)は、次のように昼型と夜型の違いが決定的にしたのでしょう。

《フクロウとカラスの性質》
多くの人が知っているようにフクロウは夜行性の鳥です。フクロウは、ワシやタカと同じ猛禽類(もうきんるい)ですから、カラスを襲って食べることもあるでしょう。

そのため、カラスはフクロウを怖れていますが、同時にフクロウに対して強い敵意を抱いています。

《同じ昼型の猛禽類とカラスの関係》
カラスと同じ昼型のタカ、トビ、ワシなどの猛禽類(もうきんるい)との戦いでは、カラス同士が協力して数羽で対抗します。

両者は同じ昼行性のため、双方とも目で確認しながら正々堂々の戦いになります。

もちろん、1対1の戦いでは、カラスに勝ち目はありません。

但し、カラスが群で戦えば、猛禽類をテリトリーから追い出すことだってできるでしょう。

《夜型のフクロウとカラスの関係》
夜型のフクロウは、カラスの群が、塒(ねぐら)で寝ている時に、こっそり近づいて襲撃(しゅうげき)することも可能です。

夜襲(やしゅう)されるカラスの立場になると、安心して寝ていられなくなります。カラスにとっては、フクロウは卑怯(ひきょう)で残忍で、とても許せない相手だと感じるでしょう。

そんなフクロウが、日中目の前に現れたら、大嫌いな敵がテリトリーに侵入してきたと感じても不思議ではありません。

そのため、我を忘れる程に興奮してしまうのかもしれません。

逸話などからも垣間見えるカラスがフクロウを極端に嫌う様子

昔から、カラスとフクロウは仲が悪いと言われていて、日本の民話だけでなく、インドの昔話にもなっている程です。

民話や昔話は、比較的のんびりとした内容ですが、本当にカラスとフクロウは仲が悪いため、それを知っている人間に利用されたこともあります。

カラスの捕獲や射殺に利用されたという逸話

日本とアメリカでは、おとりのフクロウを見通しの良い地面に置いて、カラスの捕獲や射殺をしていました。カラスが、興奮して、おとりのフクロウに襲いかかる習性を利用していたのです。

おとりのフクロウに襲いかかるカラスは、人が近づいても気が付かないほど、極度に興奮してしまうからです。

カラスは、昼間にフクロウを目撃すると、我を忘れる程に攻撃的になります。カラスが強烈な敵意をフクロウに抱いているのは間違いないでしょう。

まとめ

カラスとフクロウが、仲が悪いのは日本の民話だけでなく、インドの昔話にもなっている程です。

それどころか、日本とアメリカでは、両者の仲が悪いことを利用して、カラスの捕獲や射殺をしていました。

カラスは縄張り意識の強い鳥です。もしも、日中にフクロウと遭遇したら、カラスは集団でフクロウに立ち向かうでしょう。おそらく集団で対抗すれば勝てるレベルの相手だからです。

そんなカラスから見ると、フクロウは、暗くなってから塒(ねぐら)を襲撃してくる卑怯(ひきょう)で残忍で、とても許せない相手なのでしょう。

カラスの立場から考えると、フクロウを特別嫌う理由が分かったような気もします。

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