羽ばたき音のしないフクロウの羽の仕組み

羽を広げたフクロウ
羽を広げたフクロウ

鳥の羽ばたき音は意外に大きいですが、フクロウの羽ばたき音はしません。そのため、暗くて静かな夜でも、用心深いネズミを捕まえられます。フクロウの羽は、風を切る時の摩擦音を生じない特別な仕組みがあるからです。この記事では、仕組みを紹介しています。

鳥の羽ばたき音

鳥の羽ばたき音は、意外に大きいものです。カラスはしなやかで丈夫そうな翼のため、力強く飛びますが、「きゅっきゅっ」のような音を出して飛びます。スズメなどの小さな鳥は「ぶるっぶるっ」というような低い音がします。

羽ばたき音がしないフクロウの羽

夜の猛禽(もうきん)と言われているフクロウの仲間は、無音で羽ばたくことができます。フクロウは音に敏感なネズミなどを襲って食べています。

このように、用心深いネズミをさっと捕まえることができるのは、フクロウが羽ばたき音の少ない羽をもっているからでしょう。

フクロウの羽の秘密

フクロウの翼の羽は、1枚1枚の羽弁(うべん)のヘリが、細かく刻み込まれたような形状をしています。このような刻みが有ることで、羽ばたく時に、羽の端で生じる渦流(かりゅう)という空気の渦巻き流が発生しません。

また、羽同士が擦れ合っても、細かく刻み込まれた隙間から空気が逃げるため、抵抗が減って摩擦音を生じさせないのです。

普通の鳥の羽は、羽弁のへりも羽毛の密度が均一です。フクロウの様に刻みこまれていないため、羽ばたいた時には、渦流が生じて摩擦音がでてしまいます。

フクロウの羽は、静まりかえった夜に、音に敏感な獲物の狩りを成功させるために獲得した特別な構造です。

フクロウの羽のヘリの、細かく刻み込まれた形状は、羽の端で生じる空気の渦巻き流が発生しません。また、羽同士が擦れ合っても、細かく刻み込まれた羽の隙間から空気が逃げて摩擦音を生じさせないからです。

フクロウの羽の構造を応用した新幹線の騒音対策

フクロウの羽の特別な構造は、超高速走行をする新幹線(500系)の騒音防止対策として使われています。

新幹線は究極的な流線型ですが、電気を取り入れるために屋根に突き出たひし形のパンタグラフは、どうすることもできません。そのため、パンタグラフにフクロウの羽の仕組みを取り入れています。

仕組みは、フクロウの羽をヒントにして、パンタグラフに細かい溝をつけることで騒音を押さえる構造にしています。

まとめ

鳥の羽ばたき音は、意外に大きな音がします。カラスはしなやかで丈夫そうな翼を持っているため、きゅっきゅっのような音を出して飛びます。スズメなどの小さな鳥は、ぶるっぶるっというような低い音がします。

ところが、夜の猛禽(もうきん)と言われている、フクロウの仲間は無音で羽ばたくことができます。

フクロウの仲間は音に敏感なネズミなどを襲って食べています。フクロウが、用心深いネズミを捕まえられるのは、羽ばたき音のしない羽をもっているからです。

フクロウの翼の羽は、1枚1枚の羽弁(うべん)のヘリが、細かく刻み込まれた形状です。そのためフクロウは、羽ばたく時に空気の渦巻き流が発生しないので、音が出ません。

さらに、羽同士が擦れ合っても、細かく刻み込まれた隙間から空気が逃げて、摩擦音を出しません。

普通の鳥の羽は、羽弁のへりも羽毛の密度が均一のため、羽ばたいた時に渦流が出て、摩擦音がでてしまいます。

フクロウの羽は、静まりかえった夜に、音に敏感な獲物の狩りを成功させるために獲得した特別な構造なのです。

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