人に慣れてきたスズメや生き物との接し方

スズメ スズメ
スズメ

近年ではスズメが減少してきたと言われていますが、昔は、スズメの群が、稲を食い荒らしていました。当時は害鳥扱いで、人に近づきませんでしたが、今では、手の平に乗って食べ物をもらうスズメもいます。但し、あまり関係が近すぎると弊害もあるようです。

古き時代のスズメと人との関係

スズメは何処に行っても身近にいます。日本では、最も人の近くにいる代表的な鳥でしょう。

最近では、人の手のひらにのって餌をついばむ、スズメもいるそうです。

昔は洋画などで、鳥が人の近くで餌をたべる光景をみると羨ましく感じていました。日本では、人の近くに住んでいる鳥も、警戒心が強くて、寄って来なかったからです。日本は欧米に比べて鳥獣保護の後進国とも言われていました。

当時の日本では、スズメは稲を食い荒らす害鳥として扱われていました。当時は、田畑も多く、スズメは大きな黒い塊のようになって稲作畑などにやってきました。

農業を営んでいる人にとっては、スズメの集団は脅威だったでしょう。

スズメを追い払う仕掛け(鈴やかかし等)も色々なものがありました。ところが、スズメの集団は、このようなものには直ぐに慣れてしまって、効果は殆どなかったようです。

これとは別に、猟銃や空気銃を使って狩りをすることも頻繁に行われている時代でした。

猟銃は、危険で大きな音がするのに民家の近くでも発砲していました。

住宅街で猟銃を発砲するなんて、今では、とても考えられませんが、近くに小学生がいても普通に行われていました。

そんな時代ですから、鳥たち、とくに人里にいるスズメにとっては、人間は恐ろしいものとして警戒していたことでしょう。

スズメも、人の近くにいれば他の危険な動物が近寄らないので、安全な場所と感じていることでしょう。

でも、人とスズメの緊張関係は長く続きました。その結果、日本のスズメは、人里近くには住んでいても、人間への警戒心は強くなったでしょう。

人の手のひらに乗るスズメの出現

最近は、公園などで人の手のひらからエサをもらう、とても人慣れしたスズメがいることを知りました。

人の手のひらに乗るスズメが増え始めたのは2005年ぐらいからで、それ以降急激に増加したそうです。

人に慣れてきたスズメは、大部分が公園などで暮らしています。これに次ぐ場所はコーヒーショップだったようです。

2005年は、団塊の世代が定年退職を迎え始めた時期にあたります。公園でくつろぐ余裕のある年配者が増えてきたことと関係がありそうです。

確かに公園などで、人の手からエサをついばむスズメをみると、微笑ましくてリラックスできます。

でも、生物学者からは、あまりにも度が過ぎると野生の生き物たちに悪い影響がでるのではと心配している声も聞かれます。

生物学者たちの心配ごと

生物学者から見ると、野生の生き物にエサを与えるのは好ましいことではありません。理由はつぎのようなものです。

  1. 野生動物たちが人に依存しすぎると、一箇所に集まり過ぎてしまう。
  2. 一箇所に集中すると感染症にかかりやすくなる。
  3. 人との交わりが増えると、人間への影響(病気などの感染など)も心配される。

この境界をどこに引くかは難しいですが、自然に影響してしまうような過度の対応は、慎んだ方が良さそうです。

まとめ

近年では、あまりスズメを見かけなくなったと言われます。自然環境の変化などが影響しているのでしょうが、原因はわかっていません。ちょっと心配ですね。

それとは別に、スズメや小鳥が人に寄る光景は微笑ましいものです。但し、過度になると、生物学者が心配になるような弊害もあります。

自然界の生物との接し方は難しいですが、同じ地球の住民として上手くやっていければ良いですね。

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